「学び」はカラダに刻め。
生まれてはじめて、”8ビート”ということばを意識したのは、高校1年の時。
お年玉をかき集めて手に入れたGrecoのエレキギターに、”おまけ”でついてきた、
『成毛滋のロックギターレッスン』という教則本を学んだ時のことです。
ひととおりの基礎講座が終わると、いきなり
「”Whole Lotta Love”で、8ビートピッキングをやってみよう。」と、課題曲でのリズム練習がスタートしたと記憶しています。
あの延々と繰り返される、重たいギターリフです。
「8ビートってなによ?」
そんな疑問に答えてくれるGoogle先生も、チャッピーもいません。
通っていた女子校には、まともにギターを弾ける人はひとりもいませんでした。
え〜?
4分の4拍子じゃないの?8ビートって、8拍子?
よくわかんないまま、成毛先生のいうとおり、
とりあえず、上から下、下から上と、均等に弦をかき鳴らしてみる。
上下 上下 上下 上下 、ワン ツー スリー フォー
うん。確かに8回コードを弾いている…。
これが8ビートだというのです。
そして、これをリズムの表、裏というらしい。ふーん。
次に成毛先生は、「”空ピック”を入れよう」と言い出して、また、たまげました。
え?弾かないの?だけど、上下上下のストロークはするの?
これがなかなか難しくて、左手と右手がバラバラになっちゃって、
相当苦労したのを覚えています。
結局、私なりにがんばったギターは、1ミリもモノになりませんでしたが、
この8ビート修行、歌のリズムに迷った時に、めちゃくちゃ役に立ちました。
「ビートの裏」が甘い歌は、リズムが流れたり走ったりして、いかにもシャキッとしない。
シンコペーションが際立たないと、肝心のフレーズが間延びする。
「リズムが悪い」と言われていた頃、突然、思い出したのが、
“8ビートピッキング”と、”空ピック”でした。
歌にもピッキングみたいな要素があるってこと?
ピッキングを、ことばで刻むイメージ?
そうか。
私の歌は、「裏」も「空ピック」も、全然意識できてないんだ。
そうして、ギターのピッキングをイメージしながら、
時に左右の手で表と裏を刻みながら、ことばをはめる練習をしたおかげで、
歌のビートを確実にとらえられるようになっていきました。
時間をかけてカラダに刻んだものは、ずっとカラダの記憶として残ります。
新たな学習と、その記憶が繫がることで、新しい経験が、またカラダに刻まれる。
頭でぼーっと考えていても何も変わりません。
カラダを動かす。カラダに刻む。
「使える学び」を身につけるには、それしかない。
カラダ、動かしていますか?

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