大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「続けること」のチカラ

      2015/12/20

今、どうしても叶えたいことがあったとして、
それがこの先10年間、
コツコツ何かを続けなければ叶わないと知ったら、
たいがいの人は腰が引けてしまうでしょう。

目の前に横たわる、やるべきことの量と、
費やされるであろう膨大な時間に、
はじめる前から気が遠くなって、
「所詮ただの夢だから」とあきらめてしまう。

「今は無理だから、もう少し時間ができたら、じっくりはじめよう」

そんな風に思っているうちに、
あっという間に5年経ち、10年経ち、
気がつけば、同じときに同じ夢を見ていた人は、
すでに、その夢を叶えている。

「あぁ、なんで、自分もあのときがんばらなかったんだろう?」

そう思って、後悔して、でも、
「あの人は、あのとき若かったからがんばれたんだ。
こんな年齢になって、仕事も家庭も大変なのに、
これから10年なんて、考えただけで気が遠くなる。。。」
と、またあきらめてしまう。

夢を実現していく人と、あきらめてしまう人の決定的な違いは、
「はじめるかどうか」。

目の前に横たわる時間や障害は、
ひとかたまりの大きな岩山ではありません。

「岩山を突き崩さなくてはいけないんだ」と思うから、
気が遠くなる。

ひるまず、進んで、よくよく見れば、それは、小石の山。
小さな小石が、積み上げられているだけです。

楽器の練習も、英会話も、資格を取るための勉強も同じです。

「それでも、気が遠くなるのに変わりは無い」というのなら、

10年前から、自分が当たり前のように続けていることを、
ひとつ思い浮かべてください。

10代の人には少し難しいことかもしれませんが、
20代、30代と年齢を重ねた人には、
必ず、コツコツと続けて来たことがあるはずです。

毎日仕事や学校に行っている人は、
10年間で、約240日×10=2400日。
19200時間を仕事に費やしたことになります。

毎日6000歩程度歩く人で、3年間で4500km。
LA〜NYを徒歩で移動できる距離を歩いていることになるのです。

ただ、なんとなく続けていただけ。

しかし、ひとかたまりの時間、作業、金額として提示されたら、
腰が引けるような数字です。
ひとつひとつを、ただ毎日、積み重ねた結果です。

はじめるかどうか、

そして、続けるかどうか、なのです。

人は、未来の障害を過大に、過去の努力を過小に評価します。

また、「若さ」というチカラを過大に、
未来の自分のチカラを過小に評価する傾向がある。

無駄に思い悩んで、腰が引けて、結局なにもできないまま、
時間ばかりが過ぎるなんて、ただただ、もったいない。

とりあえず一歩踏み出す。

後は、時間が結果を出してくれます。

Just do it.

8093737_s

 - Life, 夢を叶える

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

「憧れのあの人は持っているのに、私は持っていないものリスト」

音楽に目覚め、 「いつかビートルズになる!」と頭の悪いことを真剣に夢見ていた中学 …

「欠落」はことばではなく、行動で埋める

歌うこと、話すこと、書くことを通じて、日々、ことばと向き合っていると、 ことばの …

音楽環境が人をつくるのか。 人が音楽環境を選ぶのか。

今はもうすっかりおとなの甥っ子が、幼稚園生だった頃の話です。 アニメ関係の仕事を …

人は、他人のにおいに「敏感」かつ「不寛容」なもの。

「角の○○さんのご主人、若い頃はカッコよかったのよ。 ハワイアンバンドにいたらし …

「真面目がダメならどうすればいいの?」

真面目にやれ。 一所懸命にやれ。 丁寧にやれ。 こどもの頃から、 よく言えば、閃 …

「会いたい」というエネルギー

卒業式で「じゃ、またね」と別れて、 それきり一度も会っていない友達、何人くらいい …

行動のパターンを変えると思考が変わる

6日ぶりの更新です。 丸2年前、思いを新たにブログに取り組もうと決心して以来、 …

「伝える力」と「届ける力」

2007年に起業セミナーというものにはじめて参加してから、 出版関係のセミナー、 …

無価値感になんか負けないっ!

20代の終わりの頃、 洋楽コンプレックス、英語コンプレックスを払拭するために、 …

音楽家として認められるために大切なこと

昨日は大学の卒業ライブでした。 終了後、旅立つ若者たちに、 「今後活動していくた …