「で?いくら稼ぎたいの?」
「で?MISUMIさんは、いくら稼ぎたいの?」
不躾に、こんな質問をされたことがあります。
そう聞いてきたのはビジネスの世界で、ひとしきり成功された方。
その見下した態度と物言いに、少々面くらいながらも、
そう言われてみれば、
そんな観点で物事を考えたこと、なかったなぁと、
漠然と考えていました。
「”ビジネス”というのはお金を生むためにするもの。」
生まれて初めて足を踏み入れた起業セミナーで、
真っ先に教わったことでした。
講師の先生が、
「まずはビジネスモデルをつくって、数字を見据えながら、
きちんと利益の上げるには、どんな商品を扱うべきかを考えてください。」
というようなことを言っていて、
へーーー。世の中には、
「お金をいくらいくら稼ぎたい」が最初にあって、
そこから、
「何をつくろう、何を売ろう」と考えられる人がいるのだなぁと、
キツネにつままれたような気分になったのを思い出しました。
「自分のつくりたいものをつくって、売れると思ったら大間違い」
そういえば、
世のプロデューサーさん、ディレクターさんたちも、
同じようなことを言っていたっけ。
「だから、人が求めているものは何かを調査して、
何をつくるかを決めるんです。」
・・・ほんとに、そうかなぁ・・・。
そうやって市場調査しまくって、
そろばんはじいて、作り上げたアーティストで、
大売れに売れたなんて話は、
まぁ、めったに聞いたことがありません。
「だからお前は甘いんだ」と鼻で笑われそうですが、
それでも、私は、
自分がドキドキするもの、
心からつくりたいもの、
ホントにホントにみんなに届けたいもの、
そんなものにしか興味がわかないし、
興味が沸かないことで成功するとは思えないし、
成功したとしても、それがなんだっていうのだろうと、
思ってしまう・・・。
著者の会の先生はこうおっしゃいました。
「自分が得意で、大好きで、
頼まれなくても何時間でもやり続けられることで、
他の人ができなくて、
世の中の人が求めているものを探しなさい。」
この方が性に合います。
先日も、とあるビジネスマンとお話をしていて、
「ゆくゆくは不労所得で食べて行かれるのが夢ですよね。」
とおっしゃるので、
「わかります!私も本書いて、曲つくって、みたいに暮らしたいです!」
と言ったら、
「MISUMIさん、根っからのクリエイターなんですね〜。
“不労所得”と聞いて、ものをつくるのが真っ先に思い浮かぶなんて・・。
普通は株とか、不動産とか言うんですよ。」
と言われ、
またしても価値観の違いを感じたのでした。
私にはクリエイトしない生活は考えられません。
そして、自分が作り上げ、世の中に送り出したものが、
お金を連れてきてくれる、というのが、やっぱり理想です。
それが、幸せです。
ミュージシャンの大先輩は、こんなことを言っていました。
「生活に困らない金があったら、まぁ、”お仕事”はやめるね。
でも、”音楽”はやめないな。」
人の価値観はそれぞれ。
それでいいのだ。
【12月1日より、メルマガにて、”ヴォイトレ365″ をスタートします】
これまで私を、MTLを支えてくれたブログ読者さん、メルマガ読者さんたちへの感謝を込めて、2017年12月1日から365日間、声とヴォイトレを語り倒す”ヴォイトレ365″をお届けします。
私と一緒に365日、走ってくれますか?
メルマガ登録がまだの方で、「一緒に走るっ!」という方はこちらから。
関連記事
-
-
自分のリソースを「棚卸し」してみる
前か、後ろか、はたまた上か・・・ 先が見えなくて、身動きが取れないときは、 自分 …
-
-
「できないこと」は「やらないこと」よりも、ずっとずっとマシ
「いつかやりたい」「いつかやろう」と思い続けていること、いくつありますか? &n …
-
-
誰に話しても「ウソぉ〜」と言われるOnline映像制作秘話①
MTLオンライン12というオンライン講座を作り上げ、 やっとスタートにこぎつけた …
-
-
「そんなことやってても売れないよ」
「そんなことやってても売れないよ」 「もっと売れてるもん聞かなくちゃダメだね〜。 …
-
-
それで、いい声、出せますか?
先日、とある生徒さんのレッスンをしていた時のこと。 ずいぶん小柄な彼女なのに、 …
-
-
立ち止まるな!学び続けろ!
インスタライブ、Facebookライブ、 リール投稿にストーリーにYouTube …
-
-
ミュージシャンの「ステータス」も数字?
ビジネスの世界で活躍している男性たちを見ていると、 日々、華やかな数字の話ばかり …
-
-
「できる人」が集まる環境に身を置く
音楽のセンスや、ことばのセンスを磨いたり、 きらりと光る知性を身につけたり、 楽 …
-
-
フェンダー持ってる小学生?/カラダという楽器の価値とポテンシャルをちゃんと知る!
年明けくらいから、ご新規の若手アーティストたちが、次々とやってきてくれる雰囲気が …
-
-
「売れないアーティスト」の回顧録
自分の心がおもむくままに、 なにかをクリエイトすることは、 私の癖のようなもので …
- PREV
- 「向いてない」って、なんだよ?
- NEXT
- ピッチが悪いの、気づいてます?

