「先生」と呼ばれたら、自分の胸に問うべき質問。
人には誰にも、その人特有の成長のスピードというものがあります。
小学校のとき、ことあるごとに「でかい女」と言われていた子が、
20才を越えて同窓会で会ったとき、
あまりに小さいので(実は標準身長)、びっくりしました。
ちっちゃいキャラだった男の子が、
高校2年の夏休みが終わったとたんに、後ろから3番目の身長になって、
みんなを見下ろしていた、というようなこともありました。
並外れて知性が早熟で、幼い頃には「神童」と呼ばれていた人が、
成人する頃には「ただの人」になっていたというのもよくある話。
人にはそれぞれの、成長のタイミングというのがあるのです。
学校に入学したてのときに、誰よりも飛び抜けてうまかった子が、
油断するうちに、他の子にあれよ、あれよという間に追い抜かされて
やがて、全然目立たない子になっていた、ということもありますが、
反対に、
なんだかパッとしないな、
目立たないな、
と思われていた子が、
気づけば学校の出世頭に躍り出ていたことも珍しくありません。
結局は、成長を信じて、粘ったもの、努力したものが、
最後には勝つ世界です。
だから、見守る指導者側も、
信じて、粘って、最大のサポートをする。
これだけです。
指導する側として、絶対にやるべきではないのは、
「この子はダメだ」、「お前には無理だ」とレッテルを貼ること。
その子の可能性を引き出せないのは、無能な自分自身ではないのか?
自分勝手な「ガイドライン」で、その子本来の能力を殺していないか?
「認められない自分自身」へのフラストレーションを、生徒に投影していないか?
自分自身の承認欲求を生徒に向けていないか?
そもそも、自分自身、どれほど、日々努力ができているのか?
自分自身へ問うべき質問は無限大にあります。
自分の口から発せられることばには、
影響力、責任があり、
自分自身の虚栄心を満足したり、フラストレーションを埋めてくれたりするものでは、
けしてないのだということを、
絶対の絶対に忘れてはいけません。
そして・・・・
生徒がうまくならないのは、自分の責任です。
生徒がうまくなるのは、生徒の努力です。
生徒が成功するのは、彼らの運と才能です。
焦らない。押しつけない。イライラしない。
偉そうに言わない。媚びない。舐められない。
生徒たちの一所懸命を全身全霊、サポートし、
彼らの生命力をリスペクトし、
追い越され、
不要と思われ、
忘れられたら、
「ほほう、でかした。ついに、行ってくれたか」と、
嬉しいような、悔しいようなほほえみを浮かべる。
そんな、自分でいられたらいいな、といつも思うのです。
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