大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

発声メカニズムを知るだけで声がよくなる人の特徴

   

「まだ1回しかレッスン受けてないですし、正直、全然練習できなかったのに、なんか、この1週間、飲み会で声が枯れなかったんですよ」

先週、初めてカウンセリング&レッスンに来たIT関係の会社の社長さんが、昨日のレッスンでこんなことを言っていました。

声は物理。
発声はコツ。
ボイトレは元々知っていたことを思い出す行為。

だからね。
正しく知るだけで、いきなり声を出すことが楽になったり、いい声が出るようになったり、この方のように、声が枯れなくなったりするわけです。

知るだけで結果が出るのが、MISUMI流ボイトレ。
ただし、結果の出方には個人差があります。

知るだけで大きく結果を出せる人の特徴は、

1. 左脳優位で、ことばでカラダの感覚や聴覚を呼び覚ませる人
2. 音(声)から情報をたくさん拾え、自分自身の出す音(声)に微調整を加えられる人
3. 理解力、身体感覚に優れている人

他にも、声を出して聞かせるだけでコツがつかめる右脳優位、天才型の人、練習を繰り返してカラダで覚えて行くフィジカル派の人、一緒に声を出すことで理解が深まる同調型の人など、いろんなタイプが。
それぞれの特性にあわせて、レッスンカリキュラムを見極めると、本人にストレスなく、よい結果に繋げていかれるものです。
指導的立場の人は、この辺を見極めて柔軟にレッスンを進めなくちゃいけないんですな。

あなたはどんなタイプですか?


■無料メルマガ『声出していこうっ!』。
ご登録いただいた方全員に、『朝から気持ちい声を出すためのモーニングルーティン10』をプレゼント。バックナンバーも読めますのでぜひ。ご購読はこちらから。

 - ビジネスヴォイス, ヴォイストレーナーという仕事, 今日のレッスンから

  関連記事

がんばり方は教えられません。

何年か前のこと。 レッスンにやってきた学生があきらかに練習した形跡がないので、 …

「プロの理想」を押しつけちゃいかんのだ。

その昔、一緒に曲をつくるためよく入り浸っていた友人のギターリスト・K氏の家には、 …

「本屋を探しても答えがみつからなかったら、そん時はお前がその本を書け」

「わかないこと、知りたいことがあったら本屋に行け。 世の中には、お前とおんなじよ …

「学校なんかいくら通ったって、 人を感動させられる歌なんか歌えるようにならないだろ?」

音楽やりたい、バンドやりたい、と思った瞬間を覚えているでしょうか? お兄ちゃんが …

「課題曲」って、どうよ?

大学4年になったばかりのこと。 清水の舞台から飛び降りる気持ちで通い始めた歌の学 …

「生徒に誉められよう」という想いで歌わない。

ヴォイストレーナーという仕事をはじめた時から、 常に自分に言いきかせていることは …

no image
「声」は映画のBGMと似ている

他人の話を聞いているときに「声」に意識を奪われるなんて、 話し手の声がよほどユニ …

「課題曲」は、何を基準に選ぶべきか?

学校の授業などの教材として、課題曲を決めなくちゃとなると、 さて、一体全体、何を …

飲み会で声を枯らさないための3つの知恵

感染者数はまだまだ多いとはいえ、 だんだんとコロナとの付き合い方に慣れて来た感の …

気にならない人は、それでいいじゃん。

多くの人が、何かしらのストレスを感じて、初めて自分の「声」の存在に気づきます。 …