大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

なにをハンディとするか、 なにをチャンスと考えるか。

   

「やっぱなぁ〜。東北人は、生まれながらにハンデ背負ってんだなぁ〜」

カツゼツとビートのトレーニングをしていた時の、
とある、東北出身アーティストのぼやきです。

確かに東北出身のヴォーカリストは、
発音や発声を前に出す訓練に時間のかかる子が多いのは事実。
 

しかし、別の角度から見れば、
明らかに発音が前に出ない子ほど、
ことばを意識しやすく、練習に身も入ります。
当然、結果が出せる子も多くなります。

 

実は、発音のちょっとした勘違いや、クセを、
よりクリアに聞こえるように、変化させるトレーニングが必要なのは、
東北人に限りません。

 

出身地を問わず、2~3人に1人の割合で、
そうしたトレーニングが必要になるのです。
 

中途半端に「できたつもり」の人たちよりも、
コンプレックスと向かい合い、
その克服に早期に取り組める人たちの方が、
反対にアドバンテージがあるという考え方もあります。

 

私事になりますが、

高校時代、ギターリストを目差していた頃、
自分の手の小ささが、もう、信じられないくらい嫌でした。
 
あこがれのジミーペイジみたいに、
ギターを腰まで下げて、指を寝かせて、
格好良くギターを弾きたいのに、どうやってもまともな音が出ない。
 
音楽雑誌でジミーの写真を見つけて、彼の小指の第2関節から上が、
ギターの指板の幅並に長いと知ったときは、
もう死にそうに苦しい思いをしたものです。

 

それで、私は、自分のギターが上達しないのは、
指の長さのせいだということにしました。
 
これにて、一件落着。すべてが腑に落ちて、
私は晴れてギターをやめることになるわけです。

 

ところが、もうお気づきのように、
名プレイヤーと言われる人の中には、
指の短い人、腕の短い人もたくさんいます。
 
とあるプレイヤーは、
指が短いからこそ、人一番練習した、
だから人一倍うまくなった、と言っていました。
 
ピンチはチャンス。
 
麻痺した指のハンディキャップを克服したことで、
伝説のギターリストになった、
ジャンゴ・ラインハルトの例を挙げるまでもありません。

 

なにをハンディとするか、
なにをチャンスと考えるか。
 
それは、結局、自分自身が決めること。

 

身長が低いことを苦にする人もいれば、
競馬の騎手のように、身長が伸びないようにと、
たんすの引き出しや押し入れで眠る人もいます。

 

俳優を目指しているのに、美男子ではないと落ち込む人もいれば、
美青年過ぎると役の幅が広がらないからと整形手術をして、
頬を膨らませたという俳優さんもいました。

 

どんな角度から自分自身を見るか。
自分という生き方をどんな形に切り取るか。

 

そして、結局最後は、
本気でやりたいか、やりたくないか、
それに尽きるのではないか。
 
どんな困難をも、ハンデをも、
チャンスに変えて、
乗り越えるのが本物の情熱なのではないか。

 

自分には無理かも・・・と思えるときに、
いつも自分に突きつけることばです。

39245451 - beautiful redhead girl with long hair and blue eyes looking at herself in a broken mirror

 - Life, 夢を叶える

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