「気になる人」。
2019/08/16
これから有名になろうという人、
活躍する人に共通の資質は、
「気になる人」であるということだと考えています。
これは、MTLをはじめてから、
多くのアーティストたちの育成レッスンを担当させていただいて、
しみじみ感じることです。
大手事務所の育成アーティストたちですから、
声やルックス、作品づくりの能力が秀でていることは当然です。
楽器がめちゃくちゃうまい子や、
音楽以外にも才能がある人もいます。
しかし、そんな人たちがひしめく業界で、
目立っていく人、活躍する人は、それだけではない。
なんか、「気になる」のです。
会う度に、ポジティブなパワーをくれる。
なんか、魅力的で、目が離せない。
レッスン中も、話していても、楽しい。
明るい気分になれる。
疲れが吹っ飛ぶ。
また会いたくなる・・・。
そんなポジティブ系も多い中、
実は、もっとたくさんいるのは、
ネガティブ系の「気になる人」たち。
驚くほどKYな子や、マイペースな子、
時に、カンに触るタイプもいます。
いつもふさぎ込んでいるような子がいるかと思えば、
おとなはみんな敵と考えている子もいる。
毒に当てられて、彼らが帰ってから、
ぐったりと疲れが出てしまうこともありますし、
レッスンの前になると、
よっしゃと覚悟を決めなくちゃいけないほど、
いろんな意味でパワーやエネルギーを必要なこともあります。
それでも、なんでも、彼らが「気になる」。
今、彼らは何を見て、
何に痛みを覚え、
何を表現しようとし、
どうしてうまくいかないのか。
彼らの苦しみを少しでも軽減するために、
今、何ができるのか。
そんなことを一日中考えてしまうこともあります。
仕事だから、というだけの理由ではありません。
彼らが「気になる」からです。
では何故、彼らがそんなに「気になる」のか。
「気になる人」たちは、
自分が人に、どう見られているか、
どう思われるかなどというところに、基準を持っていません。
美意識と自意識、
自分とそれ以外の世界のあり方。関わり合い方。
理想と現実との折り合いの付け方。
心の中で、常に戦い、常に苦しみ続ける戦士たちです。
人が何をしてくれるかではなく、
自分に何ができるかを、
自分は何をすべきかを、
考えて考えて、考え抜いて。
人に認められようが、られまいが、
ただひたすら、走り続けて。
人は、そんな、
高潔な戦いに勇気を持って挑み続ける人に、
魅力を感じるのかもしれません。
弱虫でも、泣き虫でも、
与えられた才能を持てあましながらも、
ただ、前進するしかない人に、
勇気とエネルギーをもらうのかもしれません。
彼らのような「気になる人」に出会うと、
自らの純粋さを試されているような気持ちになります。
自らの美意識。
自らの基準。
自らの生き方・・・
彼らの射るような視線に恥じない、
パワフルな人間であり続けなければと、思わず姿勢を正します。
今日も「気になる」彼らに、全力でぶつかるのみです。
今日からは「自信」を勝ち得るためのお話を書いています。
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