100万人と繋がる小さな部屋で。
デビュー前からヴォイトレを担当している、
アーティストのライブに行ってきました。
大箱のオールスタンディング型ライブハウスは超満員。
彼女の歌に乗って、会場全体が波打つように揺れていました。
トレーニングを担当するアーティストたちの、
そんなコンサートを
2階席、3階席から見下ろすとき、
心が打ち震え、自然と涙があふれます。
私の、この小さな部屋で、
彼らは、彼女たちは、
悩み、苦しみながら、
自分のカラダと、
時に向き合い、
時に反抗し、
時に抵抗しながら、
少しずつ折り合いをつけていきます。
やがて、その、カラダという、
あまりにも表現力豊かで、
謎めいた楽器と一つになって、
素晴らしい音楽を世の中に送り出していくのです。
この小さな部屋は、
彼らの歌をこれから耳にするであろう、
100万人の人たちと繋がっています。
100万人の人たちの心に届く声を持つ、
彼女ら、彼らが通り抜ける小さな部屋で、
私にできることは、
一ミリでも彼らの苦痛が和らぐように、
一瞬でも、彼らが心地よく歌える瞬間が続くように、
一グラムでも、彼らの心に自信と誇りを与えられるように、
自らの絶望的な無能さに腹を立てたり、
無力さに打ちひしがれたりしながら、
そして、時々、
彼らの胸のすくような声や、
輝くような笑顔に、
天にも昇る気持ちになりながら、
ただただ、祈るように、
全身全霊でトレーニングをするだけです。
まだまだできることはある。
まだまだやらなくちゃいけないことはある。
小さなことにくよくよしたり、
むしゃくしゃしたりしている、暇はない。
ともすれば、へこたれそうになる自分自身のお尻を蹴飛ばしながら、
今日も、真っ直ぐ前を向いて、進むのみです。
◆毎朝お届けしているMISUMIの書き下ろしメルマガ【メルマガ365】。
バックナンバーも読めますので是非。ご登録はこちらから。
◆自宅で繰り返し、何度でも。ヴォイス&ヴォーカルのすべてが学べる【MTL Online Lesson12】。
関連記事
-
-
「オリジナリティ」ってなんなのよ?
「○○って落語家はすごいんだぞ。 一流と言われた落語家をぜんぶ研究して、 みんな …
-
-
うまいからプロになれるのか?プロになるからうまくなるのか?
うまいからプロになれるのか? プロになるからうまくなるのか? ニワトリとタマゴの …
-
-
「自分だったらどうか」という視点で考える
ボーカルやボイトレを教えているアーティスト、その卵たち、 そして、音大の学生たち …
-
-
「歌に必要なすべて」って何だ?
一般の人向けの歌の講座って可能なのだろうか? 2015年9月、休暇でニューヨーク …
-
-
ビジネスマンのためのヴォイストレーニング
ただのミュージシャンだった私が突如ミッションに目覚め、 起業セミナーや出版セミナ …
-
-
学ぶ姿勢
誰かから何かを学ぶときは、 ひととき自我のスイッチを切り、 その人の言うことを、 …
-
-
がんばり方は教えられません。
何年か前のこと。 レッスンにやってきた学生があきらかに練習した形跡がないので、 …
-
-
1度きり、しかも1曲だけしかチャンスをもらえないとしたら?
「ちょっと歌ってみて」 長年自分の歌を認めて欲しいと思っていた人に …
-
-
慣れない。飽きない。手懐ける。
先日、母と出かけた、とあるテーマパークでは、 野外で、一日中フリーコンサートを聞 …
-
-
個人レッスン?グループレッスン?メリットと選び方
実によくされる質問のひとつに、 「個人レッスンとグループレッスンっだったら、やっ …
- PREV
- どうせやるなら「ザ」のつくプロフェッショナルを目差せ!
- NEXT
- 「気になる人」。
