大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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忙しいときほど立ち止まる〜複数の仕事をきっちりこなすためのヒント〜

   

よほど恵まれた状況にいるミュージシャンでない限り、
いや、恵まれた状況にいるミュージシャンであっても、
音楽で仕事をしている人なら多かれ少なかれ、
複数の役割や仕事を持って、日々奮闘しているもの。

そして、役割や責任が増えて、やるべき事が増えてくると、

ひとつひとつの仕事に集中できない、
仕事の精度が下がる、
ストレスがたまる・・・

というようなことが起こりがちです。

今日はそんなときこそ、大切にしたいことを、
自分への確認を込めて書いてみたいと思います。

 

1.優先順位を明確にする

目下、自分にとって最も大切なことはなにか。
緊急に片付けなければいけないことはなにか。

人間は一度に2つ以上のことはできません。

 

一遍に2つのことをしようとすれば、精度が下がり、
時間は結局、倍かかります。

それならば、倍、集中して一気に片付けた方がいいわけです。

 

2.緊急にやるべきことと、そうでもないことを見定める

緊急にやるべきことを放置すれば、
それだけストレスもたまりますし、
後になって、後悔したり、
人に謝ったりしなければいけなくなることもあります。

とはいえ、たいして緊急でもないのに、
「片付けた方がすっきりする」というふわっとした理由で、
雑用を優先する習慣をつけてしまうと、
「まったく緊急ではない」&「誰からもせかされていない」、
という理由で、
自分にとって、最も大切であるはずの、
ライフワークがどんどん後回しになってしまいます。

それでは、結局何年経っても堂々巡りです。

 

今やらなくていいことに時間を割かないこと。

時間の使い方の、意外な盲点です。

 

3.やらないことを決める

Nobody is perfect.

すべての事を完璧にできる人はいません。

なにもかもを完璧にこなそうと思えば、
どこかで、何かが破綻します。

 

「世間的にやることになっている」という、
これまたふわっとした理由で、
無理に自分に強要していることはないでしょうか?

「変なヤツと思われたくない」という、
臆病な気持ちで、世間一般に前へならえをしたり、
付き合ってしまったりしていることはないでしょうか?

人は異端を好まないものです。

新しい価値観で生きている人は、ある種不協和音。

もちろん、闇雲に風習をぶち破ることには反対ですが、

風習や因習にしばられて、
自分の時間が持てていないと感じられるなら、
生活習慣を見直してみるのもありではないでしょうか?

 

4.頭のスイッチを切り替える方法論を持つ

1つの役割から別の役割へ。
一日のうちでも、人の役割はちょこちょこと変わります。

複数の仕事を持っている人なら、

ひとつの仕事から、別の仕事へシフトする時間もあるでしょう。

 

前の仕事の失敗や空気感を別の仕事に持ち込めば、
そこでの自分の役割を充分に果たすことはできません。

パキンと頭のスイッチを切り替える方法を持つこと。

これが集中の秘訣でもあります。

 

5.OFFは完璧にOFFる。

休暇中にPCやスマホを叩いている人に、
本当に仕事ができる人はいないと言います。

私の友人で、日本や豪州で大手企業のCEOを歴任した友人は、
「本当に今、忙しい時期なんだよ」といいながらも、
毎日18時には帰宅して、ジョギングして、
家族の食事までつくっていました。

彼曰く、
「日本人は長時間仕事をすることを美徳と考える。
ボクたちは、長時間仕事をする人を無能と考えている。

やっている仕事量は変わらない、
効率が悪いから長時間仕事をせざるを得なくなる。
そして、長時間やればいいと思うから、
効率が上がらない。悪循環だね。」

 

OFFで勇気を出して、完璧にOFFれば、
仕事時間のクオリティが上がります。

OFFを大切にしたいという思いが仕事の効率をアップさせるのです。

 

 

いかがでしょう。

忙しいときだからこそ、立ち止まる。

余裕のないときだからこそ、余裕を持つ。

 

忘れがちだけど、大切なことです。

44056420 - overworked business woman

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