大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「どう記録するか」より、「どう記憶するか」

   

スマホの時代になって間もなくのこと。

こちらが、それはもう夢中で、
なかなかいいこと(弊社比)を言っているはずなのに、

聞き手の男子学生、おもむろにスマホを取り出して、
なにやらいじくっています。

当然、私、イラッとして、
うっすら口調が強くなっているというのに、
男子学生はこちらの会話に反応しながらも、
それでもまだ、スマホをいじっている。
 

「なに?なにかあたしの話より大事なことでもあるの?💢」

 

と思わず言うと、男子学生は、いきなり、はっと我に返って、

「あ。すみません!!!!
先生のおっしゃること、とてもいいお話だったんで、メモしていました。」

・・・・

 

これを、「ふざけるな!メモというのは、紙に鉛筆で書くもんだ!」
なんて雷を落とすのは、
英語で言うところの”Dinosaur”(恐竜=時代遅れ)。

ほっほぉ〜。なるほど。
と、とりあえず飲み込んでみる。。。

 

そういえば、仕事効率化の教えのひとつに、
メモでも、スケジュールでも、
スマホとPCとを連携させて一元管理すれば、
情報を見失わないし、
必要な時にいつでも取り出せる・・・というのがあったなぁ。

タグ付けしたり、フォルダわけしたり、
リマインダーつけたりして、
わからなかったことばは、後で確実に調べることも可能だしなぁ。。。

 

紙の時代の私としては、
やっぱりメモは紙であって欲しいし、
文字は手で書いて欲しいのだけど、
紙に書いていたって、
書くときにメモ帳に目を落とすのだから、結局は同じこと。

 

目を落とすのがメモ帳かスマホかという違いだけです。

 

時代は変わるのだから、
「スマホをいじられるのが気になる」という、
自分の感性を転換させるしかありません。

 

そんなことがあってから、しばらくして、
今度は自分が参加することになったセミナーでのこと。

それまでは、スライドでも、
講師の方のお話でも、
とにもかくにもメモを取るのに必死で気づきませんでしたが、

スライドが変わるタイミングで、
おもむろに、スライドの写真を撮っている人が、
びっくりするほどたくさんいることに気づきました。
(写真撮影可のセミナーでのことです)
そっかぁ〜〜っ!!!(遅いよ)

必死にメモなんか取らなくても、
写真パシッと撮れば、それでメモは終了するんだ!!(遅いって)

 

 

以来、外出先で読書をしているときも、
雑誌などでいい記事を見つけたときも、
パシャッとシャッターを切るようになりました。

「あぁ、メモがあれば。。。」と凹むこともなくなり、

「あー。これ、覚えておこうっ!後で調べよう・・・。」
と思いながらそのまま忘れ去られていたことも、
全部、その場で「写真」におさまります。

 

「手を使って書かなくちゃ、覚えないでしょ」と思ってきましたが、

メモ魔の私にとって、もはや文字を書くのは自動書記に近い。
手を動かしたからと言って、特に脳に強く刻まれるという感覚はありません。
どう記録するか、よりも大事なのは、
それをどう取り出すか、そして、どう記憶するか。
メモをきちんと整理する、などの復習が必要なのも、
その情報を繰り返し見ることが大切なのも、同じです。

むしろ、どこに書いたか、いや、書いたことすら忘れてしまう紙よりも、
タグ付け、紐付けして、取り出しやすいPC管理は、
効率的と感じる人もいるでしょう。
わからないことがあれば、即調べる。
気になったことは即メモする。
記録する。
なんなら音声データで残す。

学習の方法は、時代とともに変わっていきます。
闇雲に新しいものに飛びつくことがいいはずもありませんが、
いいものはさっさと取り入れる。

試した上で、古い方法に利点があると感じたら、
昔の方法に立ち返る勇気も持つ。
大切なことは、
どんなツールを使うかではなく、
自分の脳にどう焼き付けるか。
どう自分の一部にしていくか。

残念ながら、このショートカットだけは、
いまだ発明されていないようです。

31063334 - child thinking. boy looking, pointing up, has idea, solution, isolated grey wall background with copy space to right. face expressions, human emotion, body language, life perception. education concept

 

 - Life, 「イマイチ」脱却!練習法&学習法

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