「キミ、グルーヴないね」に悩んだら
少し前に『で、グルーヴって、なんなん?』 という記事を書きました。
音楽の現場で、こんなに頻繁に使われていることばなのに、
明確な説明ができないことばもなかなかありません。
グルーヴは日本語でいうと、「ノリ」。
「グルーヴ出して」や「もっとノリ感じて」を
「いい感じにお願い」みたいに言うこともあります。
・・・うーん・・・わからん。
私はグルーヴを
「リズムの点と線」という表現に対して、
「リズムの立体」とか、単に「うねり」と説明しています。
リズムの「点」はビート、
「線」はリズムパターンや音価。
グルーヴ=「立体」には、上記2つに、
強弱や緩急などの情報が盛り込まれているものと考えています。
さて。
若かりし頃、ほとほと、この、
「キミ、グルーヴないね」に悩んだ私は、
ありとあらゆることを試しました。
完コピを繰り返す、ジャズダンスを習う、歩きながら歌う、
黒人の動き、話し方、ノリ方をマネする・・・etc…
黒人俳優の登場する映画を見ながら、一緒に歩いたり、
黒人スポーツ選手が音楽を聴きながらカラダを揺すっているのを、
鏡を見ながらマネしたり・・・
だいぶ変態です・・・。
そうして、研究を繰り返すうち、いくつかの仮説が浮上しました。
1.グルーヴはカラダの動きと関係するらしい。
2.グルーヴのDNAを保有しているといわれる黒人は、
裏のリズムで歩いたり、話したりしているらしい。
3.グルーヴは、「無理に感じよう」とするじゃなく、
気持ちいいから、自然に出ちゃうものらしい。
4.グルーヴは呼吸とも関係あるらしい。
そして・・・
5. グルーヴは脊椎で感じるらしい。
さらに研究、実験、練習を繰り返すうち、
仮説は、じょじょに確信となり、
やがて、自分なりに再現できるようにもなりました。
音楽を聴いただけで、グルーヴが感じ取れる、
演奏しようと思うと、自然にグルーヴが出る、
そんな、「グルーヴが血にある」人たちや、天才たちのことは、
指をくわえてながめつつ、とりあえず放っておきましょう。
所詮、私たち、「えんやーとっと」の日本人。
「血にない」なら、左脳からしっかり情報を取り込んで、
感覚を取り出せばよいのです。
明日7日(水)発行予定(ごめんなさい!予告より1日遅れの発行です)のメルマガno.131では、私なりにたどりついた、『グルーヴをマスターする方法』をマニアックにお届けする予定です。
2017年2月開講の【第3期MTL12】のメルマガ読者様先行お申し込み受付のURLも添付いたします。
バックナンバーも読めますので、興味のある方はぜひ読んでくださいね。
登録はこちらから。
関連記事
-
-
「エアギター」のススメ
ギターリストになりたくて、 明けても暮れても練習していた時代があります。 今やこ …
-
-
理解できない相手がクソなのか、させられない自分がダメなのか。
誰にも歌を認めてもらえず、 今日辞めようか、 明日ちゃんとした就職先を探そうかと …
-
-
自分がヘタに聞こえるのは、上達してきた証拠
週1回90分レッスンに通いながら、日々コツコツと自主トレもできる人なら、 およそ …
-
-
ザ・集中力!
プレイヤーも、ヴォーカリストも、 いや、おそらくパフォーミングアーティストなら誰 …
-
-
ヴォーカリストだって、もっと「音色」にこだわる!
「ロックは出音とグルーヴ、ステージプレゼンス」 と繰り返し書いてきました。 筆頭 …
-
-
ロックな声は、“知識”じゃなく“体感”で育てる
ロックと言えば、バッキーンと突き抜ける高音。 そして、ハスキーボイス。 昨今、さ …
-
-
「もっと心をこめて歌ってよ」!?
「歌は心」的な話は苦手です。 心をこめて歌おう、 情感たっぷりに歌おうとがんばる …
-
-
何がやりたいかわかんない人に教えるのが一番ムツカシイ。
たいがいの無理難題は受けて立つタイプですが、 レッスンを担当することになって、な …
-
-
練習環境を整えることこそ、練習の最重要課題!
先日、毎月ヴォイトレを担当している、 某事務所の若手声優たちのワークショップを …
-
-
知っていること vs. わかること vs. できること
知っていることと、わかっていることの間には、大きな溝があります。 …
- PREV
- そして、戦いは続くのだ。
- NEXT
- 嫌なヤツはみな反面教師

