大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

大きな波を引き寄せる

      2015/05/04

音楽の仕事には、大きな波のようなものがあって、
来るときには、ど〜〜っと来て、
来なくなると、潮が引いていくようにぱたりと来なくなります。

 

制作に、ライブに、レコーディングにと、忙しいときほど、
次々とスケジュールの問い合わせメールや電話が来て、
「お願いだから、しばらく時間をください〜〜!」
と叫びたくなる。

 

やがて、仕事が落ち着いてくる頃には、なぜか、連絡関係も一段落。
「やっといいペースで仕事ができるわぁ」と、
平和な日々が戻って来たことを喜んでいるのもつかの間・・・

1週間、2週間・・・ぱたりと届かなくなったメール、
鳴らなくなった電話に、やがて不安を覚えはじめます。
「みんな、私の電話番号、なくしちゃったのかしらん?」
「ネット、ちゃんとつながってるわよね〜?」

 

そうかと思えば、やっと入って来た仕事が、
それまで入っていた唯一の仕事の日程とずばっとかぶって、
断らざるを得なくなり、涙をのむこともあります。

実は、音楽に限らず、フリーで仕事をしている人は、
みな同じような体験をしているもの。

こうした仕事の波に大きなストレスを感じたり、不安を感じたりする人は、
フリーで仕事をしたり、音楽の仕事をしたりする適性はないと言えます。

 

そして、ここで何よりも大切なのは、「仕事がない時期に何をするか」です。

 

「仕事の波」は、スピリチュアル系の言い方をすれば、「運気の波」。

一時的な引き潮かと思いきや、
引いたまま1年、2年と戻ってこないときもあるし、

戻ってきたと思ったら、小波でがっくり、なんてこともあります。

心のさざ波に一喜一憂したり、
指をくわえて沖を眺めているだけでは、いい波は引き寄せられません。

引き潮の時期にこそ、腹を据えて、
忙しいときにはできない仕込みや勉強に時間をつかうのです。

経済的にはピンチの時期ほど、ステップアップの大きなチャンスでもあります。

 

できることは無限大。

旅に出る。

海外に語学や音楽の勉強に行く。

スクールやセミナーに通う。

楽器やダンス、ボーカルなどのレッスンに通う。

作品をつくる。

ブログなどを書いて自己発信をする。

ライブをする。

これまで自分が培ってきたノウハウの棚卸しをしてみる。

ホームページをつくる。

資格を取る。

ビジネスの勉強をはじめる。。。。などなど。

もたもた、うじうじ、けちけちは禁物。

もちろん、単なる趣味や遊びに時間を使ったり、
暇つぶしにギャンブルにはまったり、
憂さ晴らしに食や買い物に走ったり、
飲んでくだまいたりするのは言語道断です。

インスピレーションのおもむくまま、
思い切って大胆に行動するほど、いい結果に結びつくものです。

Let’s do it!
No〜〜〜w!

11928379_s

 

 - Life, プロへの突破口

Comment

  1. 大久保吉章 より:

    読むたびに「あぁなるほどな」と思い当たる節が多々あり、楽しみに拝読させて頂きながら心に留めております。

  2. otsukimisumi より:

    ありがとうございます!嬉しいです。

  3. TAKA より:

    これも、一種の「投資マインド」ですね。

    忙しいときにあれこれやるのはコストが高い。
    AをやるためにBを諦めなければいけないとか。
    また、複数のことはやれない。

    一方、暇なときは、そういうコストが小さくなる。
    コストが小さいということは、複数のことができる。
    そして、リターンも大きくなる。

    この蓄積は、プロとしての大きな差になっていくのでしょうね。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

  関連記事

シンプルでもいい。複雑でもいい。「生きる」を楽しむ。

学生時代、小笠原の父島という島を、 友人たちと共に自転車を担いで訪れたことがあり …

「時間」を武器に変える!

「日本人は、残業するから、作業の生産性が上がらないんだ。 17時なら17時に確実 …

人生の値段、おいくらですか?

おとなになってから、自己投資をいくらしたかが、その人の価値を決める。 そんなこと …

no image
「情報」は量より質!

私はボイトレや声、カラダに関する本など、 気になるものを定期的にどかっと大人買い …

優秀な人は群れない。媚びない。焦らない。

今日は朝から、頭脳派かつ純粋にそれぞれの仕事を追求するリアルプロフェッショナルの …

何を言われても、自分がぶれなきゃよくないですか?

少し前まで海外には、 「日本人はいまだにちょんまげ結って、着物着ている」 と思っ …

「やりたいことなのにがんばれない」の7つの理由

「やらなきゃいけないって、わかってるんですけどね・・・」 「いや、本当にやりたい …

ステレオタイプ!!

買い物先でショップの店員さんに話しかけられることが苦手です。 理由はいろいろある …

人は、人を「育てる」ことはできない。

レッスンを担当しているシンガーたちが、 ぐんぐん成長していく姿を見るのは、誰だっ …

感性は「お茶の間」で目覚める

「MISUMI、よく聞いとけよ。歌ってのはこうやって歌うもんだ。 テレビで流れて …