「とにかく、ゆっくり」から、はじめよう。
以前、書道家の方に自分の名前の書き方というのを習ったことがあります。
先生が繰り返し言っていたのは、「とにかく、ゆっくり書いてください」ということでした。
そういえば…私も生徒さんに、とにかくゆっくり練習して!と何度も言うっけ。
うまい人は、細部が丁寧。
その細部に、神経がすっかり行き渡るように。
慣れれば必ずそのスピードは上がるから。
たいしてうまくもないうちに、ささっとやってしまうと、雑になる。
なにがうまくて、なにがまずいのかさえ気づけない。
細かいことひとつひとつに気づいて、微調整を加えるには、最初はゆっくりやるに限るというのは、どんなことでも共通です。
今日は某IT関連企業の社長さんのヴォーカルレッスンがありました。
音楽家でもある社長。いい声で、音域も広いのに、これまで人前で歌ったことはないといいます。
ところが、さすが、上達のスピードが速い。
レッスンの中で伝えることばを、自分の楽器や音楽全般に置き換えて、即座に理解、消化してくれます。
「これまで、メンタルというか、心のことはいっぱい勉強してきたんですけど、今回ヴォイトレがきっかけで、ジムにも通うようになって、心とカラダは一緒なんだなと感じてます。」
そうそう。そうなんですよ、社長!
カラダの細部と繫がることこそが、感情と思考のエネルギーを100%i生かすことなんですよ。
どんな業界でも、本物の結果を出していく人って、物事の本質を捕らえる力が人並みはずれて優れているものなんだなぁ。
毎回レッスンのたびに、こちらまで、たくさんの学びをいただいてます。
関連記事
-
-
台風一過。
まだまだ台風19号の爪痕に苦しんでいらっしゃる方も多いと思います。 心からお見舞 …
-
-
「なんか、できちゃうかもしれない」妄想
ロックダウンを機にスタートした英語のレッスンも8週目。 今日も、”S …
-
-
生徒たちとの距離感。
「生徒たちとの距離感」は、人にものを教えるものにとって永遠のテーマとも言えるでし …
-
-
MTLブック、ついにデビュー!
・・・といっても、出版するわけではありません。 ず〜〜っと前から、我が家にやって …
-
-
「他者基準」で自分をジャッジしない。
才能あふれる若者たちを教える機会に恵まれています。 レッスンのたびにワクワクした …
-
-
「こちとら何年やってると思ってんのよ!」
「こちとら何年やってると思ってんだっ!?」 誰かに自分の専門分野を誉められた時に …
-
-
先生たるもの、いつだって「文句あるかい!?」くらい、気合いを入れて立ち向かわなくてはいけません。
世の中の「先生」と呼ばれる人や「学者」と呼ばれる人たちにも、 やっぱりパワーゲー …
-
-
「恐れ」ではなく「意識」を持つ。
コロナ問題が起きてから、 海外のあちこちに住む友人たちとコンタクトをとっては、 …
-
-
キャリアの棚卸し中。
学生時代にアルバイトをしていた本の取り次ぎ店では、年に1度、棚卸しという日があり …
-
-
「自分の音域を知らない」なんて、意味わからないわけです。
プロのヴォーカリストというのに、 「音域はどこからどこまで?」 という質問に答え …