人は、人を「育てる」ことはできない。
レッスンを担当しているシンガーたちが、
ぐんぐん成長していく姿を見るのは、誰だって嬉しいものです。
有名無名を問わず、
その人が活躍の舞台を拡げたり、
ドキッとするような素晴らしいパフォーマンスを見せてくれれば、
我が子の活躍のように嬉しくなるし、
時には、思いっきり自慢したくなる気持ちにだって、
なろうというものです。
ものを教える仕事をしている人間にとって、
教え子たちの活躍や成長こそが、
自分自身の価値のバロメーターであり、
他者からの評価の決め手でもありますから、
まぁ、ちょっとくらい、いやらしい気持ちが出ることだって、あってもいい。
それが人間というものです。
その点では、
「うちのこ、有名大学卒業しましてね」って、
つい自慢してしまいたくなる親御さんと、
きっと同じような気持ちなのではないかと推察します。
しかしね。
人は、人を育てることはできない。
常に、そう、自分に言いきかせています。
人は自分で育つもの。
誰もが、成長するエネルギーを 内包している。
どれだけ肥沃な土地に植えつけても、
どれだけ太陽や、水や、肥料を与えても、
種子自身の持っている生命力を越えて、
植物を育てることはできないんです。
どんな可能性も、
どんな成長も、
その人の内側に、最初からちゃんとある。
そんな基本的なことを忘れて、
生徒たちの成長を、あたかも自分の手柄のような顔をして、
「大先生」になって、ふんぞり返っちゃいかん。
それでは、自分の本分どころか、
自分自身の成長の機会さえ失ってしまいます。
謙虚に、大胆に。
自らに与えられた生命力の限り、成長しつづける。
本分を生き尽くす。
そんな人生の課題は、どんな仕事をしていても、
どんな立場にいても、
たとえ何才だって、1ミリも変わらない。
一生、修行です。
◆公式LINE、はじめました。ご質問やお悩みにもお答えしていきます。
ご登録はこちらから。
◆ 4月16日(土)“歌える声とカラダをつくるリアルセミナー〜Awake〜”!
歌いたい、いい声になりたい、すべての人へ。目からウロコが二度落ちる、最新メソッド満載のスーパージェットコースターセミナー。
関連記事
-
-
歌を学ぶ人の3つのステージ
私は歌を学ぶ人には、 3つのステージがあると考えています。 ひとつめは楽器として …
-
-
「切り際」で、歌は素晴らしくも、へったくそにもなる。
昨日、「音の立ち上がり」は、 歌い手の声の印象を大きく左右する、 というお話をし …
-
-
「誉めて!かまって!」症候群
誰かにかまわれたい、 誉められたい、 認められたいという欲求は、 人間である以上 …
-
-
「ひどいことを言われた」と感じたときこそがチャンス
20代の前半で、当時10才前後先輩だったプロフェッショナルの先輩たちに、 それは …
-
-
才能ってなんだ?
こどもの頃から、カラダをつかって表現したり、 スポーツで才能を発揮したりしている …
-
-
時間には密度があるんだ
今日のレッスンで、 「10000時間の法則」の話をしました。 じっと聞いていた彼 …
-
-
「何言ってやがんでぇ」と吠えてみる。
かれこれ10年近く前のこと。 さる著名な文筆家が主催する食事会に参加させていただ …
-
-
スランプに陥ったとき、やってはいけない3つのこと
スランプに陥ることは、誰にでもあります。 なんだか不調で、何をやっても調子が上が …
-
-
ちょっと「なんか」言われたぐらいでって言いますけど。
大人というのは「なんか」言うものです。 親や教育熱心な先生のように …
-
-
おとなってのは「なんか」言うもんなんです。
自分がなかなかにナイス・エイジなおとなになって、しみじみ、 おとなってのは「なん …
- PREV
- 「すごい人」と、自分との距離。
- NEXT
- 人と人とは、100%はわかり合えない。
