大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

MTLの”アーティストレッスン”って、何が違うんですか?

   

わかりにくいと評判のMTLのレッスンをご紹介するシリーズ第2回。
まずはMTLの原点ともいうべき、アーティストレッスンのお話から。


 

●アーティストレッスンと一般向けレッスンは何が違うのか?

アーティストレッスンと一般向けのレッスンには大きな違いが3つあります。

  1. コンサートやレコーディングのように、〆切や目的などの明確なゴールがあること。
  2. 事務所やレコード会社のプロデューサー、ディレクター、マネージャーなど、各スタッフさんがチームでアーティストをサポートする体制があること。
  3. アーティスト本人に高いプロ意識とアーティストとしての資質があること。

レッスンの基盤となるのはMTLメソッド。

綿密にコミュニケーションを取りながら、声や歌の不調や悩みを解消し、
本人のイメージどおりのパフォーマンスに向けて、最大限のアドバイスをしていく、
というスタイルは、誰に対するレッスンでも同じなんですが、

アーティストレッスンではさらに、
スタッフさんとの連携、
プロジェクトに対する理解の共有、
確実に結果を出すためのきめ細かいスケジューリングなど、
プロの現場だからこそ必要なサポートをしています。

 

●アーティストだからこそ育てて欲しい、「自分で自分に教える力」

MTLで、何より大切にしているのは、
「自分で自分に教える力」。

だから、MTLでは、プロジェクトごと、あるいは、半年、1年などのように、
ある程度期間を定めて集中的にレッスンを受けることを勧めています。

毎週通い続けるスポーツジムではなく、
一定期間通ったら卒業する、学校のようなイメージです。

もちろん、あらゆるステージに対応する、
段階的なメソッド展開はありつつも、です。

ですから、レッスンでは、フィジカル面のトレーニングだけでなく、
声やカラダの在り方、精神面のコントロール法、
自主トレや自己管理、コンディショニング法、
音の聞き方、音楽センスの磨き方など、
ゴールに応じたさまざまな情報をビシバシ伝えています。

ゴールがあるから集中力が持続する。
今!という瞬発力を発揮できる。
受験でもなんでも、同じですね。

ひとつのゴールをクリアしたら、また次を目指して、と、
何シーズンにもわたって連続してレッスンに通ってくれるアーティストもいます。
一旦卒業して、しばらく自主トレしたり、他のトレーナーさんのレッスンを受けたりして、
再びMTLの門を叩くアーティストもたくさんいます。

シンガーにも、スポーツ選手と同じように、フォームが乱れたり、
次のステージに進めずもがく時期というのがあります。
そんな、不調や伸び悩みを感じたら、
いつでも気楽に相談に帰ってこられる場所でありたい。

どんなときも、
最適な最高水準のアドバイスができるMTLを目指して、
研鑽を積んでいます!

詳しいシステムなどはHPをごらんくださいね。

 - MTL, ヴォイストレーナーという仕事

  関連記事

「声が枯れる」ってどういうこと?

声はエネルギー。 思考や感情のエネルギーが空気の振動、 すなわち、音という物理的 …

10周年によせて

2008年8月8日、マジカルトレーニングラボ(株)を設立しました。 右も左もわか …

「それは教えている自分が無能だからではないのか?」

人にものを教えていると、自分の発することばのすべてが、そのまま自分自身への問いと …

「歌に必要なすべて」って何だ?

一般の人向けの歌の講座って可能なのだろうか? 2015年9月、休暇でニューヨーク …

個人レッスン?グループレッスン?メリットと選び方

実によくされる質問のひとつに、 「個人レッスンとグループレッスンっだったら、やっ …

勇気を出して、「酷いことを言う人」になる。

言ってあげた方がその人のためとわかっているけれど、 言えば必ず、相手はショックを …

ボイトレだけじゃ歌はうまくならない? 果てしない“歌のトレーニング”を、わかりやすくしたかった。

「歌のトレーニング」イコール「ボイトレ」と思っている人があまりに多く、がっくりす …

「育てる」んじゃない。「育つ」んだ。

「あいつは俺の弟子だったから。あいつを育てたのは俺だよ。」 有名人や、一流の人た …

よどみなく、 迷いなく、 明確に。

「先生」と呼ばれる立場になって、 しみじみ、「先生」というもののあり方を考えるよ …

「とにかく、ゆっくり」から、はじめよう。

以前、書道家の方に自分の名前の書き方というのを習ったことがあります。 先生が繰り …