知識でも、思考でもない。メソッドは創造するものなんだなぁ。
どんなに知識を詰め込んでも、
あーでもない、こーでもないと考えても、
クリエイティブな発想がなければ、
新しいメソッドは生まれないし、
揺るぎない信念も語れない。
仕込んでも企んでもこねくり回しても、
どんなにカッコいいことばで飾っても、
そんなものは「真実」になり得ない。
曲や歌詞や小説を書いたりすることと、
メソッドを組み立てることって、
根本的に違う作業だと思い込んでいたのだけど、
どっこい、
論理を組み立てること、
そして、自分にとっての真実を見出すことって、
めちゃくちゃ、
クリエイティブな作業なんだ。
昨夜久しぶりに”Beautiful Mind”(ビューティフルマインド)という映画を見て、
しみじみ、そう感じてしまいました。
誰でも、自分自身を大きく、立派に見せたくて、
いろんなところから真実らしきものを寄せ集めて、
ごたいそうに語ろうとしてしまうもの。
自分に足りない経験やキャリアを、
誰かのことばでそれらしく補ったり、
二次情報の洪水の中から、
自分に都合のいいことだけを上手に拾い集めて、
自分を正当化したり。
でも、そこに、
自分自身がリアルに体験したこと、
自分自身の力で見出した真実、
自分の中から生まれたことばがなくちゃ。
突き動かされるようなパッションや、
心躍る瞬間がなくちゃ、
なにひとつ変えられない。
なんにも動かせない。
でもって、
ホンモノを生み出すのは、
やっぱり実に、苦しい作業なんであります。

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