大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

エゴイストで行こうっ!

   

「ポジティブで前向き」というのが、
自他共に認める私の思考の傾向。

しかし、ここのところ、
友人、知人の病や死など、
道の終わりを意識せざるを得ないできごとが重なって、
「前向き」もほどほどにしないと、
逆に、ダークでちんまい気持ちになるわよねと、
数年前までは思いもしなかった妙な反省をしています。

後ろ向きは、もちろんNG。
前を向きすぎても、デッドエンドの影がちらつく。
端から足下見えるような位置にあたしの目はないし、
上ばかり見ていても、面白いことは落ちてこない。

え〜っ?
一体全体、どこ見て歩きゃいいのよっ!

先日、なぜか久々に、いや、
もしかしたら、今さら初めて?
映画『マトリックス』を見ていたら、
登場人物のひとりが・・・

人間の人生は、ただの「実感」。
本当に起きていることなのか、
単に、脳内で起きていると感じていることなのかは問題じゃない。

というようなことを言っていました。

ということは、
前でも後ろでも上でも下でも、
どこ見てたって、関係なくて、

結局、あたしたちは、
見たいことだけ見る。
感じたいことだけ感じる。
信じたいことだけ信じる。

それ以外は、全部ノイズってことで、
いいんじゃないのか?

見たくもないことに心奪われて、
ウジウジぐだぐだ文句言ったり、
感じたくないことを感じることに忙しくて、
肝心な感覚が閉じてしまったり、
信じたくないことこそ現実なのだとばかりに、
一所懸命望まない現実を創り出したり。

そんなこと、やめよう。
やめちゃおう。
いや、やめちまえ。

目をつぶって、最高の「今」を、全力で生きる。

きっと、それでいいのだ。
それしか、できないのだ。

たとえそれが、「ポジティブ」も「前向き」も通り越して、
ただの「イカれたエゴイスト」になっちゃっても、
全力でやりきろう、生き抜こうという思いに、
ブレーキなんかかけちゃいかんのだ。

暴走列車のようにぶっ飛ばしていこうっ!と
がむしゃらに走って来たけれど、
今日から運転手、目をつぶって、
アクセル、さらに踏み込みます。

巻き込まれそうな位置にいる方はご注意ください。

っていうか、あなたも暴走列車クラブの会員になりませんか?

 

■無料メルマガ『声出していこうっ』。プライベートなお話からマニアックなお話まで、ポップな感じで綴っていきます!(ほぼ)毎週月曜発行!バックナンバーも読めますよ。

 - Life

  関連記事

「あの頃は不便だったのよ」自慢

兄弟や友人に音楽通がいる人ならともかく、 昭和の時代に、 たったひとりで音楽を学 …

「真面目がダメならどうすればいいの?」

真面目にやれ。 一所懸命にやれ。 丁寧にやれ。 こどもの頃から、 よく言えば、閃 …

自分の中心を確認する

やらなくちゃいけないことが多すぎる。 会わなくちゃいけない人が多すぎる。 忙し過 …

「人生のピーク」なんて、死ぬまでわからない

世界的に活躍し、海外の大きなホールでコンサートなども行ったことのある、 ミュージ …

「道場破り」「ゲリラ戦」「修行」・・・?

アマチュア時代、ちょっとでも自分の顔を売りたくて、 いろんな人のセッションやライ …

変化は必然。

業界のお仕事が長いせいか、 はたまた海外生活を経験したせいなのか、 変化に対する …

なめたらあかんぜよ

ずいぶん昔。 広告代理店で、プロデューサーのアシスタントのアルバイトをしていたと …

「うまくなる」の無限ループ

執筆を開始して、早半年あまり。 20万字くらい書いて、半分くらい直して・・・ な …

時代が変わって、「歌が好き」という人たちの思いは、 どれだけ変わったのだろう。

「困ったことがあったら本屋へ行け。 自分が困っていることは、他の人も同じように困 …

旅に出よう!〜自分自身を見つめ直すチャンス〜

海外に出かけると、日本人が日本人と目を合わせないようにしていることに気づいて、 …