大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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「あぁ、それ、年だよねー」

   

2024年、初ブログです。
本年もどうぞよろしくお願いします。

今日、10数年来の愛弟子と話していて、
「今、はじめたいことがあって、どうするのがベストか、毎日一所懸命考えているのだけど、なかなか前に進めなくて」と相談すると、
「あぁ、それ、年だよねー」と、なぜかいきなりため口で地雷のど真ん中を勢いよく踏み抜いてきました。

「は?喧嘩売ってる?」と思わず言うと、
「いやいやいやいや。自分に対して言ってるんすよ」と、言うではありませんか。
「ちょっとぉ、30半ばのくせに、何言ってんの?」
と返せば、また彼は言います。

「若い頃は、とにかく表現したい、人に届けたいっていう情熱が一番強かったんです。
たとえ、どんなに周到に準備したって、1回やってみたら、やっぱり違うねって、もとえしたり、修正かけたりするじゃないですか?

運って、自分でよくできるものだと思ってるんですよ。
1回しか宝くじ買わない人と、1億回買う人では、絶対に当たる確率は変わる。
だったら、とりあえず、はじめてみる。やってみて、ダメだったら何回もやればいい。
若い頃は、そうやって考えられたから、すぐに行動できたんすよ。」

確かに。
とりあえず、バンドメンバーもいないのにライブハウスをブッキングしたり、なんのツテもないのに単身ニューヨークに乗り込めたりできたのも、結果を顧みない情熱があったからだもんな。

「知恵がついたってことなんでしょうけどね。
もっといいもの創ろうとか、完璧な形で世に出したいとか。
そのために、あれとあれをそろえて、これとこれをちゃんと準備して、とかね。
そうやって仕込めば仕込むほど、結局、1回1回がオオゴトになりすぎて、サステナビリティ(持続力)が落ちちゃう。
一番大事なことは、すぐにはじめて、ずっと続ける。これしかないんすよ。
それができないのが、年ってことなんですよね。」

自分自身に言いきかせるように、立て板に水のごとくしゃべる彼のことばに、
く、、、くっそぉ。悔しいけど、確かにそうやぁと、何度もうなずいてしまう私。

「俺、ホント、そういう意味で、最近年を感じるんす」

ずいぶん年を重ねてきたはずなのに、クリエイティブ欲求は一向に衰えなくて、次から次へとアイディアが沸いてくる自分を、不思議にさえ思っている昨今だけど、
そういえば、もっといいもの。もっと完成度の高いものと、がんばりすぎて、
完成させるスピードや発信力は落ちているかもしれない。
そんな風にしみじみ反省させられました。

無意識のうちに「後がない」と感じているのか、それとも、これが「守りに入る」ということなのか。

失うものが何にもない、素っ裸の強さを取り戻すのは、簡単なことではないし、今の自分に正しいことなのかどうかもわからないのだけれど、
本当に自分が求めているのはなんなのか、目的と手段を取り違えないように。
背伸びや無理をしないで、「やりたいことしかやらない」のスタンスはけして崩さないように。
その上で、デキる若者たちの見習えることは、どんどん見習って、
今年もいっちょやってやろうじゃないのと決意を新たにした午後でした。

こんな人生が、ほんと、楽しい。

まだまだ、ぶちかまします。

 - Life, 夢を叶える

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