「風邪は引かないことにしています」
長年アニメのディレクターとしてお仕事をしている姉が、
高校生の頃、父の学生時代の後輩という特権を生かして、
『タイガーマスク』の伊達直人、
『宇宙戦艦ヤマト』の古代進、
『銀河鉄道999』の大山トチローなどなどの声をつとめた、
昭和を代表する声優のひとり、富山敬さんと会ったときの話です。
「風邪を引いたときはどうしていますか?」という姉の質問に、
富山敬さんは、
「風邪は引かないことにしています。」と即答したとか。
「プロだねぇ」と、
同行した父がしきりと感心しながら帰って来たのが印象的で、
以来、これは声のプロとしての私の座右の銘にもなりました。
自慢じゃないけど、30数年歌で仕事していて、
仕事に穴を開けたことはただの一度も「なかった」んです。
そう。。。「なかった。」
ついに、やってしまいました。
先日日曜日の、伊藤広規さん、岡井大二さん、そして大槻啓之(ジェフ夫さん)というスーパートリオのゲストに呼んでいただいていたのですが。。。
日曜未明に38.7度という、今世紀最高値。
ノドが痛くて声はでないわ、
吐き気がひどくて水も飲めないわという、
猛烈な風邪をひきまして。
インフルでも胃腸炎でもなかったのがせめてもですが。
「一体全体、お前の自己管理、どうなっとんじゃいっ!」
と、私なら怒ってしまうような、あり得ない失態です。
本来なら、絶対に気づいていなくちゃいけなかったのに、
いや、兆候は出ていて、パブロンも飲んでたのに、
それでもとんでもない熱が出たのは、
まぁ、体力が落ちていたのか、
疲れがどっと吹き出したのか、
年・・・?(こら、それは言うな)。
とにもかくにも、各方面に多大なるご迷惑をおかけしてしまいました。
GOLD ROCKの諸先輩方、
ライブのスタッフのみなさま、
一緒に神社に祈願にいくはずだった仲間たち、
受講しているセミナーの先生方、およびスタッフのみなさま、
レッスンを急遽お休みさせていただくことになってしまった、
アーティスト、ヴォーカリストのみなさま、
この場をお借りして、あらためてお詫びいたします。
ごめんなさい。
昨日、友人や弟子たちから、口々に、
「熱が出るのはデトックス」。
「一気に解毒して開運する準備」。
「そのくらい熱が出ると、がん細胞が死滅する」。
と、めっちゃポジティブな言葉をいただき、
そっか、たまには熱を出すのも大切なんだな、
などと、自分を慰めることができました。
(はた迷惑だからやめろ)
前述の富山敬さんは、Wikiによれば、
なんでも56才の若さで、癌で亡くなったとか。
「仕事を優先する姿勢と人気声優としての多忙が仇となって癌の発見が遅れ、既に手遅れの状態だったという。」
・・・・
風邪は、時には引いた方がよかったのかもしれませんね。敬さん。
もう少し自分に優しくなれたら、人にももっと優しくなれるかも。
そんなことを考えた日々でした。
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