「やった方がいいかな?と思うことはぜんぶやってください」
講演やプレゼン、歌のパフォーマンスなどのレクチャーをしていると、
「準備ってどこまでやったらいいんですか?」という質問を受けることが多々あります。
講演やプレゼンなら、
完全な原稿を書かなくちゃいけないのか?
言うべきことを一言一句暗記しなくちゃいけないのか?
動画を撮って、動きや表情の細部までチェックすべきなのか?
歌のパフォーマンスなら、
歌詞は完全に覚えなくちゃダメなのか?
曲ごとに、マイクの持ち方や動き方まで決めた方がいいのか?
衣装やメイクは前もって予行演習した方がいいのか?
質問は多岐に渡ります。
そんな時、私が言うのは、いつも同じ。
「やった方がいいかな?と思うことはぜんぶやってください。」です。
やった方がいいのかな?と思うのは、そこに疑問や不安があるからです。
伝えたいこと、表現したいことを全身全霊聞く人に届けようというその時に、そんな思考のノイズはエネルギーロスの原因以外のなにものでもありません。
うまく行かなかったときに、「あの準備をしなかったからだ」と自分自身への言い訳の種になりそうなことは、徹底的に排除すべきです。
それではじめて、準備完了です。
もちろん、すべての疑問や不安を消し去ることは、不可能でしょう。
しかし、「もうこれ以上できない」というところまで自分を追い込むことで、限りなくゼロに近づけることは可能です。
自らの疑問や不安に耳を塞いで、気づかないふりをしたままステージにのぼるのか。
勇気を持って向き合って、腹落ちするまで、やりきるか。
どちらがパワフルなパフォーマンスになるかは、書くまでもありません。
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