大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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衣装にこだわる?「こだわらない」ことにこだわる?

      2016/05/02

衣装の選び方は、ひとそれぞれ。

 

「とにかく楽なこと」と、オシャレ度ゼロな発言をする人から、

「上から下までとりあえず、ライブのたびに全部そろえる」という、
スーパー気合い派まで、いろいろです。

 

以前、ご一緒した日本のロック界のスーパースターは、
「最近は、楽屋に入った時と同じ格好でステージに立つのがカッコいいんだよね。
LAのミュージシャンは、みんなそうだよ」
と言っていました。

同じく、ステージが終わった後、サイン会などで、ファンの前に登場するときも、
汗びっしょりでも、同じ衣装で出るのがいいとか。
「今、ステージに立ってた人が、そのまま来てくれた、ってのがいいんだよ」

かつての、イギリスの某人気バンドのボーカリストも、
「衣装とか、普段着とかって、分けるのは、もう古いよ」
と、ごく普通のGパンとTシャツでステージに立っていました。

こだわりはわかるのですが、見た目はかなりイマイチで、
まぁ、ある程度、シェイプされていればそれもありかもしれないけど・・・
と、思わず言ってあげたくなったものです。

一方で、かつて一緒にツアーを回った黒人ミュージシャンたちは、
「ラフなスタイルでステージに立て」とディレクターに指示されたことが、
非常に不満だと言っていました。
「晴れの舞台に派手に着飾るのは僕らのカルチャーなんだ。
こんなスタイルでステージに立っても、スイッチが入らないよ」

もちろん、ステージ映えのするもの、写真うつりのいいもの、
カメラ映えのするもの、ファッショナブルなもの、
自分のブランドらしさのあるもの、派手なもの・・・などなど、
しっかりとステージ衣装を着用する人は、相変わらず多数派です。

メジャーアーティストになると、
一着数十万円かけて、デザイナーさんにデザインしてもらったり、
スタイリストさんに作ってもらったり。
ときには、ブランドからレンタルしてもらったりすることもあります。

マイケル・ジャクソンや、ジミー・ペイジのように、
ファッションをみただけで、誰なのかがハッキリわかる、というのも、
人に強い印象を与えるためには、有効な手かもしれません。

また、レディーガガに代表されるように、
毎回、誰も着ないような奇抜なファッションを考案して、
トレンドを引っ張っていくスタイルの人もいます。

いずれにせよ、衣装に限らず、自分自身のスタイルは、
さまざまな試行錯誤を経て、少しずつ見つけていくもの。

まずは好きなもの。
来ている自分を見て、「似合う!」「上がる!」と思えるもの。
人に誉められるもの。
スタイルをよく見せるもの。
ステージの上での動きを想定して、映えるもの。
ライト映えのするもの。
写真写りのいいもの。
パフォーマンスの妨げにならないもの。

などなど、工夫を重ねて行きたいものです。
ちなみに、腰回りのフィット感、スカートやパンツの丈、
胸の開き具合などは1㎝違っただけでも、スタイルが全然違って見えます。
細かくつまみながらフィッティングして、迷わず直しましょう。
多少縫い目がへたくそでもステージではわかりません。

 

あなたは、衣装にどんなこだわりを持っていますか?

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 - The プロフェッショナル

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