大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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楽器を聞かないボーカリスト vs. 歌を聴かないプレイヤー

      2016/12/09

ボーカリストのパフォーマンスが今ひとつ冴えない大きな理由のひとつに、
「楽器をちゃんと聞けていない」があります。
 

楽器の音、オケをきちんと聞いて、
全体のサウンドと自分の歌との関係性を意識することは、
歌のクオリティを上げるために非常に重要なことです。
 

ドラムの刻むビートとことばの刻むビートは、きちんとシンクロしているか?

キーボードやギターなどのチューニングと、歌のピッチ感はきちんとあっているか?

ベースの表現するグルーブに、ボーカルはしっかり乗っかれているか?

オケ全体のダイナミクスをきちんと感じられているか?

アレンジの意図している、「間」や「呼吸」を理解して歌えているか?
 

サウンドを細部まで聞き込むと、意識すべきポイントが無限にあることに気づくはず。

 

サウンドを意識することは、一度習慣になれば、
無意識にできることでもありますが、
さらなる緻密なパフォーマンスのためには、
常にその意識を磨いておく必要もあります。
 

まずは、歌うのをやめて、じっくり楽器が何をやっているのかを聞き取ること。

多くのボーカリストが、オケの中の、ドラムの音だけ、ベースの音だけ、と、
取り出して聞き取るのが苦手です。

しかし、ひとつひとつの楽器の音を取り出して聞ける耳を育てることは、
アンサンブル上達の基礎の基礎。

さらには、その楽器がどんな演奏をしているのか、
どんな表現をしているのか、全体のサウンドにおける、その楽器の役割はなんなのか、

深く聞けるようになるほどに、歌の精度もあがっていくものです。

 

 

では、楽器のプレイヤーはどうでしょう?

実は、イケてないプレイヤーには、
歌をちゃんと聴いていない人がたくさんいます。
歌のメロディや歌詞のビート感、
ボーカリストの表現したいグルーブや世界観を理解できていないと、

やたら音のデカい、デリカシーのない演奏や、

歌とかみ合わない、自分勝手なグルーブ表現、

音数が多すぎて、間のないプレイなどなどをして、

肝心の歌を台無しにしてしまいます。 

プレイヤーはプレイヤーで、
一度楽器をおいて、じっくりと歌を聞き込むべきです。

 

特に、歌もののアレンジは、ほとんどの場合、
歌をいかに生かすべきかに重点を置いて組み立てられているもの。

歌のメロディラインや歌詞のハマリを理解するだけでなく、
サウンドの中でボーカリストの表現したいのはどんな音なのか、
自分の演奏との関係性はどうなのか、
しっかりと感じ取ることが大切です。

また、いかに自分がうまく聞こえるか、自分のパートばかりに集中していては、
アンサンブルのクオリティが上がるはずもありません。

ボーカリストだけでなくプレイヤーも、
全体のアレンジやサウンドをしっかりとらえるセンスや努力が不可欠です。

 

楽器も歌も、すべての音がひとつになって表現されるのが音楽。
自分自身のプレイのクオリティを上げると同時に
全体の中での役割や関係性をしっかり把握することがとても大切なのです。

 

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 - イケてないシリーズ

Comment

  1. 岡崎 司 より:

    初めまして。
    この話題、全く同感です。
    同感ですし、これほど分かり易い
    説明もまた素晴らしいと思います。
    自分のFBにてシェアさせていただきました。

  2. otsukimisumi より:

    ありがとうございます。
    とても励みになります!

  3. Junko より:

    ありがとうございます
    シェアさせていただきます

  4. otsukimisumi より:

    こちらこそ、ありがとうございます。

  5. yuka より:

    思い当たる節がちらほら…
    気付かせて頂きありがとうございます。シェアさせて下さい。

  6. otsukimisumi より:

    ありがとうございます!

  7. 匿名 より:

    よくぞ文章にしてくださいました!!
    僕らも毎日考えて意識していることでした!
    これからも頑張ります✩
    ありがとうございました♪♪♪

  8. otsukimisumi より:

    >匿名さん
    こちらこそ、ありがとうございます。

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