『「頭の中が真っ白になる時」チェックリスト』
2015/10/27
人前に立ってパフォーマンスをしたり、話をしたりする人で、
「頭の中真っ白現象」を一度も経験したことのないという人は
一体どのくらいいるのでしょう?
きちんと準備したはずのことが、まるで思い出せなくなる。
今、何をやっているのか、何をすべきなのか、わけがわからなくなってしまう。
力が入りすぎたり、完璧に脱力してしまったりと、
自分のカラダが自分でコントロールできなくなる。
よほど冷静沈着かつ感情の振れ幅が狭い人、
自信家で度胸が据わりきっている人でない限り、
誰しも一度くらいは、経験するのが「頭の中真っ白現象」。
「頭の中真っ白現象」が起きる原因は緊張、興奮、動揺ですが、
では、どんなときに、どんな理由で頭の中は真っ白になるのか。
ある程度傾向がわかれば、もしかしたら対策も考えられるのではないか。
実はごく最近「頭の中真っ白現象」を経験した私が、
今日はあくまでも個人的経験ベースで、
『「頭の中が真っ白になる時」チェックリスト』をお届けしてみたいと思います。
1. アウェイな環境でのパフォーマンス。
慣れない環境でのパフォーマンスは、刺激とストレスの連続です。
客席との距離、音響、ライト、観客の反応、共演者などなど、
今までの経験が役に立たない環境に置かれれば、
どのように対処したらいいか、途方に暮れるのは当然です。
また、日頃身につけない衣装を身につけたり、
手にしない楽器を持ったり、歌い慣れない歌を歌ったりすれば、
初舞台のように緊張してしまうこともあるでしょう。
2. 動揺したり、興奮しすぎたりと、心を大きく揺り動かされる状況。
ある程度、自身の感情を揺り動かしたり、興奮したりすることは、
パフォーマンスには不可欠なことですが、
緊張や興奮、感情的になるなど、心の状態があまりに暴走すると、
頭の中の情報処理が阻害され、判断力や思考力が低下してしまいます。
コントロール不能なほど感情を振り回されそうな状況を回避することは、
落ち着いたパフォーマンスをするためにとても大切なことのひとつです。
3.準備不足 打ち合わせ不足。
最低限のパフォーマンスをするためには、
自然にカラダが動くまで準備しておくことが重要です。
頭の中で考えるだけのことと、実際にカラダを動かして準備することとは、
雲泥の差があります。
考えながらやっているときには、
「これをやって、こうやって、次にこうなって・・・」という具合に、
脳の中である程度の手順を踏みながら情報を処理しているもの。
たったひとつの部品が欠けるだけでも、道筋が描けなくなって、
行き先がわからなくなるのです。
4.想定外の事態
「こんなはずじゃなかった」は、大きな気持ちの動揺を招きます。
使い慣れた楽器の音が出ない。
スポットライトでいきなりまわりが全く見えなくなった。
照明が暗くなって、手元や譜面が見えなくなった。
聞こえるはずの音が聞こえない。
合図を出す人の顔が見えない。。。などなど、
想定外の事態は大変なストレスになります。
余裕があるときは機転を利かせて切り抜けられますが、
1~3の条件と重なると、最早「真っ白」です。
5.予測不能のミスや展開。
どんなに冷静なときでもミスが全くない人というのはいないはず。
ある程度予測できる範囲でのミスなら、するりと通り過ぎることができますが、
あり得ないような箇所でミスを犯すと、
ときに人は動揺し、そのミスを引きずってしまいます。
また、突然地震が起こったり、客席でお客さんが倒れたり、騒ぎはじめたりと、
とうてい予測できないような展開になったときも、
よほどのベテランでない限り動揺してしまうのは当然のことですね。
いかがでしょう?
「頭の中真っ白現象」の原因はひとつではありません。
1〜5のような、さまざまな原因のコンビネーションで、
カチッとスイッチが入ってしまった瞬間、
突然のホワイトアウトがやってくる。
ごらんのように、原因は、もちろん、回避できないことが圧倒的に多いですし、
いつもいつも準備が万全にできるとは限りません。
最終的にはやはり、経験を重ねて、
どんな状況にも動じない自分自身の折れない心を育てていくしかありませんが、
ここ一番のときには、
○アウェイな場所ほど、ゆっくりと時間をかけて下見する、
○起こりうるべきことのシミュレーションの幅を広げてみる、
○打ち合わせや練習ができなかったときの準備方法を模索する
など、可能な限り「頭の中真っ白」を回避したいものです。
いやはや。ほんとうに。
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