ゆっくりやってもできないことは、速くやったらなおさらできない。
「速くて難しい曲」、どうやって練習していますか?
学生などの練習でよく見かけるのが、
何度も、何度も、ただひたすら、速いテンポのオケをかけて、
「もう一回っ!」と繰り返し弾いたり、歌ったりするスポ根練習。
確かに速いテンポに慣れる必要があることは認めますが、
それって、本当にできているのでしょうか?
一度、Slow Playerなどを利用して、
自分が演奏できる、または歌える、ゆっくりしたテンポにオケを落として、
弾いたり、歌ったりしてみてください。
さてさて、どうですか?
ゆっくりしたテンポなら、止まらずに完璧にできていますか?
実は、めちゃくちゃ練習しているにもかかわらず、
なかなか規定のテンポで演奏できない人は、
このスロー再生練習で、どんなにテンポを落としても、
驚くべき確率で、つっかえたり、間違えたりします。
つまり、そもそものフォームができていない。
どこかわかっていない。
なんとなくできてはいても、精度が低い。
絶対的に間違えたり、つっかたりする要素を抱えたまま、
がむしゃらにテンポだけをあわせようとしているのです。
うまくいかないことには理由や原因があります。
手が回らない、ノドやカツゼツがついてこないのは、
フォームに無理があったり、
力が抜けていなかったりするためです。
そんなときは、とにかく徹底的に、
笑ってしまうほど、ゆっくりのテンポ、
自分がつかえないで演奏できるテンポにまで落として練習してみましょう。
ポイントはメトロノームなどで、一定のテンポをキープすることです。
テンポ・キープなしにこの練習をしても、
都合よく、難しいところだけ、さらにゆっくりと弾いてしまうので、
あまり効果はあがりません。
まずは自分が弾けるテンポでの演奏精度を上げていくこと。
そして、ある程度の精度を得られたら、
その精度をキープして演奏できるように、テンポを徐々にあげていく。
最終的に、フォームを崩さず、精度を下げず、
目的のテンポで演奏できるまで練習する。
速い曲の練習方法はこれしかありません。
これは、楽器演奏に限らず、スポーツでも、ゲームでも同じです。
このことを説明するためにモグラ叩きを例に出すことがあります。
どんなに速くハンマーを振り下ろしても、
肝心なのは、確実にモグラを仕留められるかどうか。
精度が上がらないなら、速く叩けても意味がないですね?
「ゆっくりやってもできないことは、速くやったらなおさらできない。」
まずはゆっくり。フォームをしっかり。
練習の基本です。
関連記事
-
-
無限大に見える作業量を前に、ひるんだら負けだ!
洋楽のカバーを歌う、英語の苦手な学生たちに、 英語の発音指導をすることがあります …
-
-
立ち止まるな!学び続けろ!
インスタライブ、Facebookライブ、 リール投稿にストーリーにYouTube …
-
-
自分の「サイズ」に合った声を出す
管楽器ほど、 一目見ただけで音色の想像がつく楽器もないでしょう。 大きさ通り、見 …
-
-
練習環境を整えることこそ、練習の最重要課題!
先日、毎月ヴォイトレを担当している、 某事務所の若手声優たちのワークショップを …
-
-
セルフイメージは声に出る
歌のレッスンをしていると, 歌う前から、「歌えない」「失敗する」と決めている人に …
-
-
ヴォーカリストがリハーサルの前に最低限準備すべき3つのこと
昭和音大では『アンサンブル』という授業を受け持っています。 アンサンブルというと …
-
-
「どうせ向いてない」を変える3つのプロセス
楽器の練習や歌の練習、パフォーマンスや創作活動がうまくいかないとき、 自分がどう …
-
-
「ハモらない」時の覚え書き
人とコーラスをやっていると、 「あ、気持ちいい!」と思えるときと、 「う〜〜、ハ …
-
-
「宝物」と呼べる情報、いくつ持っていますか?
「この写真は19〇×年の△△コンサートのやつだね。 持ってるギターが○○で、ピッ …
-
-
未来を切り開くのは、ひらめき、学び、そして自信。
ひらめきは突然やってきます。 「あ!今、これ、やっといた方がいいわ。」 「おぉお …
- PREV
- 音楽を「職業」にしないという選択
- NEXT
- 「バンドやりたい!」を叶える5つのチャレンジ

