音楽には、優劣も卑賤も上下も、な〜んにもない!
ものすごく当たり前のことなんだけど、時々、ちゃんと確認しておきたいこと。
それが、今日のタイトル、
『音楽には、優劣も卑賤も上下も、な〜んにもない!』ということです。
今さらいうまでもなく、
人それぞれ、好きな音楽というのは全く違います。
音楽に求める価値感が違えば、
「素晴らしい音楽」、「聴く価値のある音楽」というのは、
みんな違って当たり前。
つまり、音楽には究極的にいえば、「好きか、嫌いか」しかないわけです。
この点、本能レベルでは誰もがきちんと理解できているはずなのですが・・・
音楽が「お勉強」になってしまったり、
自分自身の達成感や自己実現、自尊心などのバロメーターとなったり、
他の人への自己アピールの手段や、競争手段となったときに、
音楽そのものの意味は、一気に変わってきます。
そして、そんな自分の価値観が正しいと証明したさに、
ついつい、他の人の好きな音楽をジャッジしたり、
批評したり、批判したりしてしまうのです。
これは私自身、常に気をつけていながらも、
時に見失ってしまいがちな、とても大切なこと。
意見を言うなというのではありません。
自分の意見だけが正しいのだという盲信を他人に押しつけてはいけないということです。
少し言い回しが難しくなったので、ここで食べ物に例えて、
音楽をジャッジするときに持ち出されがちな価値観を、
比較しながら整理してみましょう。
1. 技巧に優れたもの、手の込んだもの、芸術的に優れているとされるものほど、価値が高い。
一流シェフが、何時間もかけてつくった料理は、
毎朝、お母さんがささっとつくってくれる味噌汁よりも価値があるでしょうか?
手の込んだ料理がぞくぞくするほど、好きな人がいます。
それでも、お金では買うことのできない素朴なお味噌汁を、
より価値があると感じる人もたくさんいるものです。
2. 高級食材の方が、すぐに手に入る食材よりも価値がある。
希少価値のあるキャビアや最高級のウニ、フォアグラなどに価値を見出す人もいれば、
畑で取れたてのキュウリの方が価値があると感じる人もいる。
高級な楽器で演奏しなければいけないわけではないし、
まして、お金をかけて勉強すればいいというものではないのです。
3.栄養に優れた食べ物、カラダにいい食べ物の方が、ジャンクフードよりも価値がある。
どんなにカラダにいいと言われても、
好きじゃないものでは幸せになれません。
牛丼やラーメンやお好み焼きに、
何よりも愛情を感じている人は世の中にたくさんいる。
愛情を感じるものが、その人にとって、価値のあるものです。
4.有名店、行列のできる人気店の料理こそ価値がある。
路地裏の、人知れずひっそりやっているお店のメニューが忘れられないという人もいます。
人気を集めることに価値を見出すお店もあれば、
なるべくひっそり、
グレードの高いものを出していくことにこだわるお店もあるものです。
5. 伝統のあるもの、長い歴史のあるものに価値がある。
格式の高い懐石料理なんか、わしゃわからん。という人がいます。
そういう人を、「卑しい」とか、「教養がない」とみなして、
優越感を覚える人もいるでしょう。
反対に新しいものを知らないことを、「古い!」とけなす人もいる。
どちらも余計なお世話ですね。
いかがでしょう?
温故知新もいい。
新しいものをがんがん追いかけるのもいい。
格式や伝統や歴史をひもとくのも大切なら、
今までにないものを追求するのも大事。
多くの人の気持ちを惹き付けるものも素晴らしければ、
少人数でも、がっちり人の心をつかむものも、同じくらい素晴らしい。
優劣も卑賤も上下も正誤も高低も、
な〜んにもない。
むしろ、そんな垣根を取り払うのが音楽。
「好きか、嫌いか」。それだけ。
一所懸命学んでいる人ほど、人に教える立場にいる人ほど、
そして、真面目に音楽を追求する人ほど、
忘れてはいけない大切なことです。
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