オーディションで、勝ち残る
アーティストやその卵たちのレッスンでは、折に触れ、ここ一番の緊張感に包まれる時期がやってきます。
大きなコンサートやツアー。
テレビ出演。
レコーディング。
舞台。
何よりも、トレーナーである私が責任の重さを痛感するのは、オーディション直前です。
どんな曲を選ぶか。
どんなキー設定にして、どうアプローチするか。
どこで、どう、自分の魅力をアピールするか。
この辺をしっかり見極められるかどうかで、オーディションの結果は確実に変わって来ます。
今日も、そんなオーディションに挑む、男性アーティストのレッスンがありました。
若者ってね。
自分自身に対して、すごくデリケートな感性を持っています。
自分って、ホントはどうなんだろう?っていつも思ってる。
トレーナーの仕事は、通り一遍歌えるようにするだけではだめなんです。
2次3次とオーディションに勝ち上がってくるような子は、誰だって、そこそこ歌えますから、
そんなことでは勝ち残れません。
現場で求められる魅力とはなにか。
アピールすべき個性はなにか。
ガンガン磨いて、ぐいぐい引き出して、誰よりも輝かせたい。
こんな時のレッスンは、最早100本ノックです。
どんどん激しくなるし、大きな声も出します。
でもね。
「なんで、できないの?」なんてことはいいません。
「もっとできるのをアタシは知ってるよ。やって!」
繰り返し、何度でも、できるまで、盛り上げて、盛り上げて、レッスンを続けます。
それでもね、めげないどころか、ぐいぐい来るのが、ホントに勝ち残って行く子。
結果はどうあれ、確実に次に繋げて行かれる子です。
帰り際に、言ってくれたのは、
「受かったら、一番に、先生に連絡します!」
そんな風に言われると、また、しごいちゃうよ。
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