大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「ボイストレーナーなんかいらない人」になるための3つのポイント

   

昨日、『MTL ヴォイス&ヴォーカル オープンレッスン12』初日、
Unit1とUnit2が終了しました。

オープンレッスンという名前にしたのは、
1つ1つのUnitを自由に選択して受講してもらえるように考えていたからですが、
先行で募集した「全12ユニット通し受講」の受付開始と同時に、
キャンセル待ちが出るほどのお申し込みをいただいてしまい、
結局、「オープン」とは名ばかり、「クローズド」なレッスンになってしまいました。

今回は、少人数でのレッスンを考えておりましたため、
5席ほど増席したものの、これ以上のお席を用意することができず・・・

単発で受けたいと、受付開始をお待ちいただいていたみなさん、
キャンセル待ちを申し込んでいただいたみなさんには、
がっかりさせてしまい、本当にごめんなさい。

 

次回開催など、前向きに検討させていただきますね。

MTLのヴォイストレーニングのコアメソッドは、
この初日に行った、2ユニットのレッスンに集約されています。

 

1.今、自分のカラダがどんな状態なのか、
声を出そうとするとき、自分が何をしているか、
何をしていないかを知ること。

 

2.カラダの隅々の筋肉の感覚、バランス感覚を呼び覚まし、
自分自身のカラダの細部とのコネクションを取り戻すこと。

 

3.人間のカラダはいかに完璧につくられているかを知り、
デザインされているようにカラダをつかうこと。

 

私は「声の性善説」を提唱しています。
人は生まれながらに完璧な声を持っている。
それをうまくつかえないのは、「持ち主のせい」なんです。

 

上記、3つのポイントを徹底的に理解できれば、
自分で自分に教えることが可能になる、
つまり、「ボイストレーナーなんかいらない人」になれるのです。
学習効率を高めるために、最も有効な方法は、

・理論を学び、左脳からアプローチする

・目で見て、耳で聞いて、指で触れて・・・五感に訴える

・自分自身で実際に試し、そのようすをしっかりフィードバックする

です。

たとえば、昨日のレッスンのようすをご紹介すると・・・

 

まずは、左脳からアプローチ
解剖学、物理学、アレクサンダーテクニークなどを元に組み立てた独自の理論を
スライドとトークで座学形式で学びます。

 

FullSizeRender 25(愛しの声帯さまの説明は放っておくと、何時間もやっちゃうので、ほどほどに。)

 

FullSizeRender(肺と横隔膜のことをちゃんと知っている人って、ものすごく少ない)

 

さらに、

見て、聞いて、触って・・・五感に訴える

 

IMG_4533(呼吸筋の運動のようすを触ってもらっています。「風船みた〜い」)

 

FullSizeRender 16(こちらは、腰を立てて座るようす)

 

 

 

そして、
実際にカラダをつかって、
そのようすを鏡で見たり、自分のカラダに触れたりして、自分自身をしっかりフィードバックする

 

FullSizeRender 23(腹式の発声を一瞬で理解する、超簡単な練習中)

 

FullSizeRender 21(人間には下顎しかない!?)

 

FullSizeRender 22(呼吸筋エクササイズをチェックしています。)

 

 

IMG_4534(鏡を見ながら、口を開ける練習です。
「食虫植物」呼ばわりされる私、やっぱり口、でかい。)

一度理解し、それをカラダレベルに落とし込めるようになれば、
後は繰り返し練習するだけです。

 

最少時間で最大効果を得るトレーニング法は、スポーツでも、音楽でも、仕事でも、
なんでも同じなんですね。

 

 

 

さて、最後に昨日の集合写真を。
(一部プライバシーに配慮してお顔を隠させていただいてます)

15才の中学生から50代の素敵なオトナまで、参加者のみなさんは本当に熱心で、素敵な人ばかり。
これから2週間に1度、4月まで。みなさんの成長が本当に楽しみです。
みなさんも応援してくださいね。

IMG_4531

 

 - 「イマイチ」脱却!練習法&学習法, 今日のレッスンから, 声のはなし

Comment

  1. 佐藤陽子 より:

    初めて、ボイトレに興味を持ちました!

    次回のご案内をぜひ、していただきたいです!

    メルマガがありましたら、登録したいです!

    よろしくお願いいたします!

  2. otsukimisumi より:

    ありがとうございます。
    メルマガ登録はこちらからお願いいたします!
    http://magicaltraininglab.com/information/1578/

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

歌がうまくなる人は、やっぱ「どM」。

うまく歌えない時は、誰だって、自分の歌を録音して聞き返すのは苦痛です。 失敗した …

「ハモらない」時の覚え書き

人とコーラスをやっていると、 「あ、気持ちいい!」と思えるときと、 「う〜〜、ハ …

解像度を上げろ!

歌で伸び悩んでいる人や、思ったように評判が上がらない人に、真っ先に疑って欲しいの …

「声が届かないって、こんなに自己肯定感を下げるものなんだ」。

何年か前のこと、 風邪をこじらせて、声がカッスカスになってしまいました。 よほど …

「あなたのアイドルは誰ですか?」

「あなたのアイドルは誰ですか?」   いえいえ。 今日は、「ルックスが …

【保存版】風邪をひかない! or かかったら?/まとめ記事

風邪の季節です。 咳や声がれなどノドの不調を訴える人も増えています。 今日は、 …

自分というエネルギーを全身全霊で表現するのだ。

声はエネルギー。 だから、自分という人間のエネルギーを全身全霊声にして、 聞く人 …

ちゃんと元取れっ!

けして質素なタイプというわけではありませんが、ことコスパに関しては誰より厳しいと …

声の優先順位

「いい声」とはどんな声でしょう? ハッキリ、くっきり聞こえれば、「いい声」という …

自分の「サイズ」に合った声を出す

管楽器ほど、 一目見ただけで音色の想像がつく楽器もないでしょう。 大きさ通り、見 …