飲み会で声が枯れる理由
昨日お仕事納め、そこから忘年会だったという方も、
たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
1年間の仕事を終えて、気の置けない仲間と飲むお酒は美味しい。
しかも明日から当分出社しなくてもいい。
そんなこんなで昨夜は思いきり盛り上がった。
いっぱい飲んで、いっぱいしゃべって、ついでに歌まで歌った。
そんな日の翌朝、ノドを襲う不快症状。
声がれ。
特に予定がなくても、
イガイガしたり、
異物感があったりと不快なものですが、
人に会う予定があったり、
お仕事があったりするときは、
声が枯れていると、なんとも憂鬱になるものです。
まして、
朝から会議がある、
プレゼンがある、
メディアの取材がある、
ライブがある…etc.
なーんて言う、決め時の朝の声がれは、
人を不安にさせ、自信を喪失させるもの。
できれば避けたいですね。
では、そもそも何故、飲み会で声が枯れてしまうのでしょう?
今日は以前も書いた『飲み会で声が枯れてしまう理由』を
少々整理してネオバージョンでお届けいたします。
1.飲み会会場の音響のせいで声を出しすぎる
会場の音の反響が激しいと、
まわりでちょっと人が話しているだけでも、
隣の人との会話が聞こえにくくなります。
自分の声も相手に届きにくいので、
ついつい大きな声になっています。
そうなると周囲の人たちの声もどんどん大きくなって、悪循環。
気づけば大声合戦のようになっています。
とはいえ、会場の音の反響はなさ過ぎても、
妙にしーんとして、話しにくいもの。
自分の声も壁に吸われて、それはそれで疲れるような時もあります。
バランス、難しいですね。
2.酔っ払うと、自分のキャパオーバーな声を出してしまう
アルコールは中枢神経を麻痺させると言われます。
酔うと、五感が鈍くなるのです。
飲み会がはじまった直後は、
隣の宴席の騒がしさが気になっていたのに、
いつの間にか、隣のさわぎが耳に入ってこなくなった。
しばらくしたら反対に、自分たちが、
隣の宴席に騒がしいと苦情を言われた。。。
などという経験はないでしょうか?
酔うと耳は聞こえにくくなります。
発声器官の感覚も鈍くなるため、
気づけばキャパオーバーな声をだしているわけです。
3.飲み会会場は空気が悪い。
会場の空気は照明で乾燥し、
調理場から流れてくる煙や埃で汚れているもの。
喫煙可能な場所では、副流煙なども心配です。
声帯様は乾燥と埃に弱い。
ダブルパンチですね。
4.水分不足で声帯様が乾いてしまう。
アルコールには利尿作用があります。
だから、アルコールを飲んでいると、
お手洗いに何度も行きたくなるのです。
「ノドが乾くから、ビールをたくさん飲もう!」というのは実は逆効果。
「ビールなどのアルコール類の飲みすぎは、細胞内の水分を減らし、脱水症状をきたす危険性もあるのでご注意ください。」とは、
なんと、アサヒビールのHPにも書かれていることです。
飲むなら、きちんと「水」で水分を補給しながら。
これが大切です。
5.カラダがむくんでいるときは、声帯様もむくんでいる。
お酒を飲んだ翌朝、カラダがむくむのは、
先ほど書いた、アルコールの利尿作用と関係が深いようです。
カラダが脱水症状に気づき、
今度はたくさんの水分を吸収しようと働く。
だから、アルコールと一緒に過剰な水分を取るのはNGなのだそうです。
うーん難しい。
まして、飲み会の食事には塩分がたくさん含まれているものが多いため、
ますますカラダがむくみやすくなる。
カラダがむくんでいれば、声帯様もむくんでいます。
むくんだ声帯様は非常に動きが悪い。
だから、声がスッキリ気持ちよく出ないという事態が発生するのですね。
大切なのは寝るまでにアルコールを分解できるようにすることだとか。
要は、飲み過ぎるな、ってことのようです。
いかがでしょう?
「やっちまった」と反省する前に、
原因を少しでも排除できる工夫をすることも大切ですね。
もちろん、「明日は多少声枯れちゃったっていっかぁ〜〜。」
という日は、な〜んにも気にしないで、
思いきりはじけてくださいね(^O-)〜★
【”ヴォイトレ365″ 毎日配信中】
声について欲しい知識のすべてを、毎日お届けしています。
バックナンバーも読めますので、ご登録がまだの方はぜひ、こちらから。
関連記事
-
-
風邪をもらいたくない人の「非情の掟」
何年か前のこと。 海外旅行中にこっぴどく風邪をこじらせて、 副鼻腔炎が半ば慢性化 …
-
-
鳴らない楽器と鳴らせないプレイヤー
輸入物の下着の値段を見て、 ひっくり返りそうになったことのある女子なら、 「洋服 …
-
-
「いい音」出したいっ!
いいプレイヤーか否かは、1音聴いただけでわかる。 そんな風に言う人がいます。 そ …
-
-
「人前で歌うのが怖い」?
人前で歌う事に恐れを感じる人が多いのは、なにも日本人だけの話ではありません。 & …
-
-
出音=声にこだわるべ〜し!
出た瞬間の「音」が勝負。 いろいろなところで、そう書いてきました。 一流は「音」 …
-
-
カラダをつくる~Singer’s Tips #23~
どんなに歌を練習しても、 肝心の楽器であるカラダがへなちょこでは、 いい音、いい …
-
-
気にならない人は、それでいいじゃん。
多くの人が、何かしらのストレスを感じて、初めて自分の「声」の存在に気づきます。 …
-
-
声の優先順位が低いなら、気にしないのが一番。
「自分の声の印象って、どうなのだろうと気になる」 という人はたくさんいるのに、 …
-
-
コンプレックスは、がんばれない言い訳。
人間のコンプレックスってのは、いやもう、他の人が見たら、本当にどうでもいいことで …
-
-
声が不調な時に自分にする12の質問
「なんか、ここ1ヶ月くらい、ノドの調子が悪くって、声がよく出ないんです。 練習し …
- PREV
- 作業量の多さにひるまない
- NEXT
- ありがとう