失敗も含めて「ライブ」なんだ。
どんなに、どんなにがんばって準備をしても、
ライブやコンサートには、失敗やアクシデントはつきものです。
ピッチをはずす。フラットする。
歌詞が飛ぶ。同じ歌詞を何度も歌ってしまう。
リズムが狂う。
構成を間違える・・・
そんな音楽的な失敗はもう、数限りなくありますが、
それ以外にも、
勢い余ってステージの上で仰向けにひっくり返ってしまったこと。
マイクのシールドを引っこ抜いてしまったこと。
衣装が破けたことや、
床に落ちたアクセサリーを自分で踏みつぶしたこと、
客席にアクセサリーが飛んでいっちゃったこともあります。
(どんだけ激しいステージをしてるんだ・・・って感じですが、
まぁ、それほどでもありません・・・と思います・・・)
盛り上がってスピーカーの上から飛び降りて骨折した、なんて人もいたし、
お客さんと大げんかになったという人もいた。
プールでのイベントで、あまりの暑さに、
コンサート終わりで高価な皮のスーツのままプールに飛び込んでしまい、
衣装が脱げなくて大変な目にあったという人もいました。
野外コンサートで、ぐあっと口を開けた瞬間大きな蛾が口の中に飛び込んだ、
なんて人もいたっけ・・・。
ボーカリストにとっては、
どんな失敗よりも一番恐ろしいのは、絶句してしまうことでしょうか。
とあるアーティストが、大きなコンサート会場のステージの上で、
さまざまな事情から、感極まりすぎて、歌えないどころか、
まったく声が出なくなってしまったのを目撃したことがあります。
つらそうで、可哀想で、
あぁ、どんなに逃げ出したいだろうと思ったものです。
私自身、NYでの、はじめてのライブで、
アンコールで歌った、それまで何十回とステージで歌ってきた曲が、
歌詞どころか、メロディさえ一切出てこなくて、
ステージの上で絶句してしまったことがあります。
いや〜恐ろしいことです。
お客さんが心配している様子が目に入る。
なにか、声に出さなくちゃと思うほどに、頭の中はさらに真っ白になる。
逃げ出したくて、楽屋に引っ込んでしまいたくて・・・
でも、それが許されない。
どうやら、脳に必要以上の負担がかかると、そんなことが起きるようですが、
まぁ、これもアクシデント。防ぎようがありません。
失敗やアクシデントがあると、
どうしても、次のライブが怖くなります。
また、しでかしたらどうしよう。
所詮自分には、ちゃんとしたステージは無理なのではないか・・・
とあるアーティストの楽屋を訪ねた時、彼はこんなことを言っていました。
「お客さんはアクシデントや失敗も含めて楽しんでくれるもの。
自分たちだけが目撃した、特別なシーンだって、喜ぶ人だっている。
もちろん、狙ってできることじゃないし、
送り手は常にいいもの、完璧なものを目差すことは大切なんだけど、
失敗したっていいんだよ。
失敗も含めてライブなんだからね。」
失敗に関するもっともポジティブなメッセージとして、
いつも忘れることのないことばです。
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