「こんなもんでいいか」の三流マインドを捨てる!
2024/06/27
ニューヨークのドラムフェアで、世界的に有名なドラマー、テリー・ボジオのクリニックを見たときのこと。
前の出し物が終わり、ドラムが運び込まれると、ボジオさん、ひとりでセッティングをはじめました。
どうやらそれが彼のスタイルのようです。
観客全員が固唾をのんで、ドラムセッティングを見守る・・・見たことのない光景でした。
セッティング。
チューニング。
そしてサウンドチェック。
ドラムだけのソロ演奏ですから、サウンドチェックは、さらりと終わって、いよいよライブスタートか・・・と誰もが思っていたはず。
ところが、このサウンドチェックが終わらない。
ボジオさんはモニターのエンジニアに次々注文を出すんです。
左右のモニターのバランスが違う。
音色が同じに聞こえない。
これでは、気持ちよく演奏できない。
いや。絶対に同じに聞こえない。
お前、ここに来て、聞いてみろ。
これでは、いい演奏にならないだろ。
そんなことを言っては、左右のタムの音をチェックし、顔をしかめては、また立ち上がって文句を言い・・・そんなやりとりが、延々と続きました。
これを、テリー・ボジオ独特の、ROCKなパフォーマンスだと取る人もいるかもしれません。
でも、私は、たとえドラムフェアのような、いわばラフな現場でも、ベストな音を追求しようとするボジオさんの「一流のアチチュード」に感動しました。
一流の人の仕事には、「こんなもんでいいか」がありません。
HONDAのお仕事で、ZZ Topのレコーディングに立ち会った時もそうでした。
ビリー・ギボンズは何を弾いてもカッコいい。
彼の弾くソロを聞いては、スタッフは”Oh,Yeah”とうなる。
ところが、本人は、今のトラックはイマイチだから、もう一回やろう。
あそこは弾き直そう。と、けして妥協しません。
一流はいつも最高を求め、どんな状況でも、そのときのVery Bestを極める。
それは、誰のためでもない。自分のためなんですね。
仕事に慣れてくると、だんだんと悪い意味で余裕が出ます。
「こんなもんでいいか」と、たいした準備もせずに、ステージに上がったり、レコーディングに出向いたりします。
恐ろしいのは、「こんなもんでいいか」というレベルに、自分のレベルが下がること。
そして、この三流のマインドは、あっさりとまわりに見破られてしまうこと。
演奏が優れているから一流のマインドを持つのではなく、
一流のマインドを持っているから、一流の演奏家になる。
たとえ、キャリアを積んだプロフェッショナルでも、マインドが三流になれば、やがて転落していきます。
どんな現場でも、忙しくても、疲れていても、だるくても、徹底的にベストを尽くす。
状況が許す限り、こだわれるだけ、こだわる。
一流と呼ばれるため、居続けるためには、きっと、それしかないんですね。
修行はまだまだ続きます。。。
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