Now or never, my friend.(今を生きるのだ、友よ!)
大学生くらいの年頃の子たちと話していると、実によく、
「今しかできないんで」と言うことばが登場して、
はて?と首をかしげてしまうことしばしばです。
彼らがそのことばを使うのは、
バンドをやる、
派手な格好をする、
好きなバイトをやる、
一人旅に出る、
友だちと馬鹿騒ぎをする・・・etc…
好きなことを、ちょっとハメをはずすくらいやるとき。
どうやら、
「好きなことは学生時代にしかできないから」という、
発想から来ることばのようです。
一体全体、どんな刷り込みをされてきたのか。
それじゃあまるで、
社会人になること、おとなになることが、
酷くつまらない、
好きなことを我慢するばっかりの、
抑圧された生活を強いられることみたいじゃない・・・。
学生たちが、
社会人になりたくない、
おとなになりたくない、って言うわけです。
いっぱい勉強したり、
練習したりできる時期に、
なんだかうろうろ、ふらふらしちゃうのも、
無理もありません。
いやいやいやいや。
私のまわりの楽しいおとなたちは、
いくつになってもバンドやって、
派手な格好して、
好きな仕事して、
好きな時に好きなところに旅に出て、
好きなだけ友だちと馬鹿騒ぎをしています。
そんなことを言うと、
「ミュージシャンや、ギョーカイ人や、
起業家、著者・・・みたいな、
特別な人たちだからできるんだよね」
などと、言う人がいますが、
それって、反対。真逆です。
好きな時に好きなことをする人生を選んだから、
好きなことを仕事にすることに、
必死で取り組んできたから、
「特別な人」に映るだけ。
みんな、学生時代から全然変わらずに、
ずぅ〜っとその時、自分にとって大事なことに、
懸命に打ち込んできただけです。
年を重ねて、
今度は違ったリミットを嘆く声を
たくさん耳にするようになりました。
いつまでできるのか?
あと何年やれるのか?
若い頃みたいにできないよ。
そうそうがんばれないよ。
今からそんなことがんばっても無駄だよ。。。
ああ。もうっ。
そう思った時点で、
そんなことを考えた時点で、
未来は一気に灰色になる。
学生たちと同じです。
だから前に進むことが怖くなる。
山ほど言い訳を並べて、
前進するのをやめちゃうんです。
毎日、与えられた仕事、役割だけを、
なんとなくこなすようになっちゃうんです。
そうやって、
なにかの宣告をただ待っている。
やがて、
「そうそうがんばれない」
「これ以上無理」な毎日がやってきて、
ほーら、思ってたとおりだった、と言う日が来るのを、
ただ待っている。
そんなの、ごめんじゃないか?
見えない未来が怖いのは、
学生だって、年を重ねたおとなだって、
きっとみんなおんなじで、
だからこそ、今できることに、
精一杯立ち向かって、
振り切って、
今を最大限に生きるしかないじゃないか。
健康を害したら、
仕事ができなくなったら、
お金がなくなったら、
家族に何かあったら・・・
起こらないかもしれないことを心配するのは、
何の意味もありません。
本気でなにかをやりたいなら、
できないかもしれないから、やらない、
という選択肢は、絶対にない。
まずやる。
やりながら考える。
なにか起きたら、その時考える。
できなかったら、また考える。
それでよくない?
「今を最大限に生きる」ことは、
「今しかできないんで・・・」
というネガティブな発想とは違います。
どんなときも、どんな状況でも、
ワクワク、ドキドキを探すことはできる。
ネガティブな思いと共にしか未来を思い描けないなら、
未来を思い描く意味はないんです。
最低限の健康管理と、
最小限のお金の管理さえしておけば、
後のことは心配したって仕方ない。
起きる時には起きる。
予想もしなかったことだって、普通に起きる。
だからね。今日は言いたい。
Now or Never。
今を最大限に生きることに、
言い訳をするのは、もういい加減やめなくちゃ。
Yes, we can.
Always.
関連記事
-
-
「そうか、映像にもグルーヴがあるんだ。」
広告代理店の映像&音楽プロデューサーの下で、 音楽選曲のお仕事をさせてもらってい …
-
-
本質で語れ!
ヴォーカリスト、作詞家、歌の先生とキャリアを重ねて、 なかなかの「いいお年」にな …
-
-
落ちるときにはとことん落ちる
身も心も、奈落の底まで落ちるような感覚を経験したことのないという人は、 世の中に …
-
-
特別なことはなにも起きない
音楽業界でお仕事をするようになって、 少しずつキャリアを積み始めた頃、 街でばっ …
-
-
人生のベストタイミングは「やりたい」「やらなくちゃ」と、ひらめいた時
“Never too late”は私の信条のひとつでもあ …
-
-
この歌、どうして知らないの?
MTL定番の、 (そして、私自身が「ドS」と認定されるきっかけのひとつとなった) …
-
-
変化は必然。
業界のお仕事が長いせいか、 はたまた海外生活を経験したせいなのか、 変化に対する …
-
-
「私はドジでのろまなカメです」
「私はドジでのろまなカメです」 これは、『スチュワーデス物語』とい …
-
-
ことばに体温を宿す
「じゃ、とりあえずバランスチェック兼ねて、一度つるっととお願いします。 単独は1 …
-
-
バンドマンって、大変なんだ。
はじめて「フライヤー」ということばを聞いたのは、ニューヨークで初ライブをやったと …
- PREV
- 「声が枯れる」ってどういうこと?
- NEXT
- それでも私は行かねばならぬ。