大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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イケてないプレイヤーは弾きすぎる。

   

イケてないプレイヤーは弾きすぎる。

よく言われることばです。

例えば、
ソロを弾かせると休符がない。
8小節なら8小節、
ず〜っとフレーズで埋めちゃう。

例えば、
バッキングをやらせても、
音価(ゲートタイム)がくっきりしない。
だから立ち上がりも際立たず、
なんだかぐちゃっとしちゃう。

ヴォーカリストでも同じです。

フレーズとフレーズの合間が、
なんか曖昧になっちゃう。

アカペラですき間が空くと、
不安になって前のめりに歌いにいってしまう。

アドリブでも、
とにかく矢継ぎ早にフレーズを繰り出してしまう。

しかし、聞き手は、
いや、プレイヤーも、

「間」でグルーヴを感じる。
「間」で、その手前のフレーズを噛みしめる。
「間」で、次のフレーズへのスリルを感じる。

「間」をうまく演出できないと、
どんなにがんばって歌っても、
あるレベルより上に行けないのです。

コロナで自粛になって、
これまでの自分時間に、
いかに「間」がなかったか、
気づいたのは私だけはないはず。

ふと「間」に身を置くと、
動いている世界に対して、
客観的な洞察ができる。
全体の流れを俯瞰できる。

全てが学びと感じる今日この頃です。

あなたは「間」を演出できていますか?

 

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