「できないこと」ではなく、 「今できること」に意識を向ける
うまく行かないときに、
うまく行かないところにばかりフォーカスすると、
本来できることも、うまく行かなくなっていく。
レッスン時、いつも伝えていることばです。
「ノドがガラガラするなぁ」と気にしていると、
ガラガラが気になって、
ついつい咳払いが多くなったり、
呼吸が乱れたりする。
ガラガラしながらも、
ちゃんと鳴っている部分にフォーカスし、
その「鳴り」を膨らましていくイメージを持つと、
ノドに潤いが増して、
だんだんとガラガラがおさまっていきます。
「高い声が思うように出ないな」と思っていると、
ついついノドまわりに力が入ったり、
呼吸を強く吐いてしまう。
声帯様は高い声を出せるポテンシャルを持っていると信じ、
出したい高い声のイメージに沿わせるように、
リラックスして、
カラダとのコミュニケーションをスムースにしていくと、
「え?これでいいの?」というくらい、
あっさり高い声が出たりします。
うまく行かないことにフォーカスするのをやめる。
よいイメージを磨く。
リラックスして、カラダの細部とのコネクションを築く。
これこそが、よりよい結果を出すための秘訣。
言うほど簡単なことではありません。
人はついつい、
うまく行かないことに、
意識が行ってしまうものだからです。
しかし。
できないことではなく、
今できることに意識を向けることで、
喜びや感謝の念が生まれます。
うまく行っていること、できることを、
どうしたら、
「最高」という状態に引き揚げることができのか。
そのくふうと努力の中に、
うまく行っていないことを補完する、
アイディアやエネルギーが生まれる。
なにより、
下を向いて悩むより、
上を向いて「よっしゃやったるで」、
という時の方が、
人間、エネルギーが湧くものです。
自粛要請が一部解除になっても、
さまざまな職業の人たちにとって、
まだまだ厳しい時間が続きます。
いつからライブを再開できるかわからない。
年内いっぱいスケジュールが飛んだ。
ライブハウスが閉店したらしい。。。などなど、
本当に厳しい話ばかりです。
レッスンも、セミナーも、
いわゆる三密状態をどうやって回避しながらも、
今までと変わらない結果を出していくのか。
いろいろ、試されているな、と感じています。
今、うまく行っていることはなにか。
今、できることは何か。
よいイメージを磨いて、
リラックスして、
くふうと努力を重ねていく。
とにもかくにも、上を向いて、
がんばりたいものです。
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