大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

未体験ゾーンの扉を開く!〜生配信ライブを体験しました〜

   

長いことひとつの世界で仕事をしていると、
「未経験」なことと縁遠くなります。

特大ステージから極小ライブハウス。
大規模イベントから営業のお仕事。
本格レコーディングから宅録。
全国放送のテレビ局から民放FM局。

我ながらものすごい振れ幅で、
ありとあらゆる現場のお仕事を
させていただいてきました。

それでもね。
あるんですね。
未体験ゾーン。
(脳内で”トワイライト・ゾーンOP”再生中)

昨日経験した、
Youtube生配信Liveが、まさにそれでした。

そもそも、この3月にゲストで出演する予定だった、
*GOLD ROCKのライブ。

*GOLD ROCKとは、伊藤広規さん(bass)、岡井大二さん(drum)、大槻啓之さん(guitar)という、3名のスーパープレイヤーで結成されたトリオのロックバンド。

西荻窪のTerraでのGOLD ROCKのライブは、
何度か出演させていただいていますし、
今回も、2曲ほど歌うだけということで、
気楽な気持ちでお引き受けしました。

ところが、コロナです。

2度にわたる延期の末、
結局、無観客生配信ライブにしましょうとなったから大変です。

お店には、配信設備はない。
このメンバーが集まってやるからには、
ゆるいお座敷ライブのようなことはできない。
重厚なサウンドが売りのGOLD ROCKの音を、
果たしてYoutubeで再現できるのか。
タイムラグなく、生放送を届け、
コメントを受け取るにはどうしたらいいのか・・・etc.

山積みの問題を解決すべく、
スタッフさんたちが集結し、
気付けばすごいチームができていて。

言っちゃえば世界同時配信。
アーカイブも残すと言いますから、
いわば半永久的にネット上に保存される、
ライブレコーディングのようなもの。

リハーサルから、緊張感が高まります。

気付けば私の出番もがっつり増えていて、
光栄にもFeaturing扱いになっていて・・・責任重大です。

しか〜も、
現場に入ってみれば、
会場は撮影機材でびっちり。

確認した範囲で4カメ回っています。

これらを瞬時にスイッチングしながら、
配信するわけですが、

複数のカメラから送られてくる映像に、
タイムラグが発生すると音楽的によろしくない。
色味が違ってしまうのは、映像的によろしくない。
・・・などということで、
綿密な調整作業がおこなわれます。

自宅待機して、
送られてくるテスト映像のタイムラグを
修正しているスタッフもいるといいます。

 

音響さんも大変です。

生で聞く音と、
Youtubeで配信される音には、
誤差の範囲では許されない違いがあるようです。

だから、テスト映像を見ながら、
バランスを取り、
音色を決めていかなくちゃならないそうです。

うーん。すごいわー。。。

 

タイムコーダーが入ったオープニング映像が流れ、
カウントダウン映像まであり・・・

“うるゴメ”時代、
テレビの生放送のカウントダウンライブに
出演したときの緊張感が蘇ります。

とはいえ、演奏がはじまってしまえば、
いつものGOLD ROCK。

最初の数曲はステージ横で聞きながら、
Youtubeをチェックすると、
コメントがどんどん入って・・・
経験したことのない、
不思議なワクワク感を味わいました。

お客さんの顔は見えないし、
拍手も聞こえないけれど、
すっごい支えられてる。

普段会えないような人たちも、
遠くで私たちのライブを見てくれている。

そんな思いと、
素晴らしいサウンドのおかげで、
最後まで気持ちよく歌うことができました。

配信特有の告知のタイミングや手法に慣れなかったり、
目が悪くてスタッフからの指示が読めなかったりして、
なんなら、い〜んろいろやらかしましたが、

なにより、最後まで本当に楽しくて、
本当に素晴らしい体験をさせていただいたこと、
見ていただいたみなさんにも、
メンバーのみなさんにも、
スタッフのみなさんにも、感謝しかありません。

 

家に帰って、ジェフ夫さんとアーカイブを見ながら、
みなさんからいただいたコメント、
すべてに目を通させていただき、また感動。

なんてスペシャルな体験だったろうと、
幸せな気持ちで眠りにつきました。

コロナには、たくさんのものを奪われたけど、

そんな経験を経て、
新しい扉を開いていく、人間ってやっぱりすごい。

まだまだできることはあるんだよなと、
勇気をもらいました。

みなさん、本当にありがとうございました!

アーカイブ放送も、当分見られると思いますので、
よかったらぜひ!(演奏は42:40スタート。 私は1:03:40くらいから出演しています。)

 - B面Blog, Live! Live! Live!, The プロフェッショナル, バンド!

  関連記事

自分の声。

「自分の声に興味のある人なんているんですか?」 これまで、何度か、 そんな質問を …

本気でやりたいなら、「なんか」やれ。

アーティストやタレント、声優の、 新人育成を担当させていただく機会が多々あります …

ボイトレ七つ道具、公開(^^)

最近、講演やセミナーをするときだけでなく、通常のボイトレをするときにも、 声のし …

「売れ線狙い」は劣化コピーを生む。

「これ、今、売れてるから、この路線で行こう!」 そんな風に言うおじさまたちが、一 …

キーは、歌えりゃいいってもんじゃないんですよ。

カバー曲を歌うとき、 無条件にオリジナルのキーで歌っている人は多いはず。 私自身 …

「上手そうに歌うな」

シンガーの卵たちに必ず言うことばのひとつに、 「上手そうに歌うな」があります。 …

マインドフルネス〜「今」を全力で生きる!

本日、2020年最後のレッスンを終えました。 これにて、仕事納めとさせていただき …

人を感動させる力の秘密は”HOW”じゃなく、”WHY”にある。

ピカソやゴッホをお手本に、 「この青は何番をつかって」 「ここの線はくっきり描い …

人前に立つ前の「MUST DO!」〜ビジュアル・チェック編〜

昨日のブログ、人前に立つ前の「MUST DO!」〜ムービー/チェック編〜の続編で …

「バンド、やりたいんですけど・・・」

「バンドやりたいんですけど・・・」 学生から、そんな相談を、よく受けました。 え …