大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

カラダを粗末に扱わない。

   

カラダは神様がくれる、生涯たったひとつの大切な宝物。

大切につかえば、ちゃんとこたえてくれるものでもありますし、
粗末に扱えば、それなりのツケを払わされることにもなります。
 

先日、「健康オタクになったヤツほど早死にする」、
というようなことを言っている人がいましたが、
同じ時間を生きるなら、生きている時間のクオリティが高い方がいいに決まっています。

 

かつてロック・ミュージシャンと言えば「セックス、ドラッグ、ロックンロール」。
浴びるほどのお酒、タバコとマリファナ。
ろくなものを食べずに、ドラッグとセックスで快楽を追いかける。

そんな生き方で、命を落とした若者は数知れず。
また、その頃の無理がたたって、カラダを壊したり、
長期にわたって療養せざるを得なくなったりした人も、たくさんいました。

 

これでは、いい演奏をするどころか、ステージに立ち続けることも難しい。

 

やがて、かつての不良ミュージシャンたちの多くが、
一念発起し、フィットネスやダイエットにめざめ、
健康オタクな生活を送るようになりました。

 

実際、体調不良が原因でステージやレコーディングに穴をあけることほど、
恐ろしい事はありません。

お客さんだけでなく、主催者やスタッフ、
共演者などにも多大な迷惑をかけてしまいますし、
お金の損害も、規模の違いこそあれ、確実に出てきます。

 

だからこそ、特に、カラダが楽器のボーカリストは、
健康に無頓着ではいられないのです。

 

例えば・・・

○アルコールはカラダをむくませる。ということは声帯もむくませる。

 

○飲んでいる最中はカラダと同様、声帯回りも充血している上に、
コントロールが効きにくくなるため、歌ってはいけない。

 

○タバコを吸うと、粘膜を保護するために粘度の濃い分泌物が出て、
ノドがいがらっぽくなる。

さらに吸うと、ノドが乾きやすく、さらには息が上がりやすくなる。
副流煙は、さらに声帯を充血させる。

 

○胃が一杯だと横隔膜がうまく動けなくなるため、
歌う前の食事は早めに、極軽く済ませる。

 

○声帯の粘膜を守るためには、とにかく乾燥が大敵。
部屋の湿度を60%前後に保つと共に、こまめな水分の補給を心がける。

ただし、飲んだ水はダイレクトに声帯に届くわけではないので、
声帯が潤った状態をつくるためには、全身に水分がめぐるよう、
歌う20~30分前から水分をしっかり摂る・・・・・・etc.

 

私自身、書き始めると止まらなくなるほど、
自他共に認める健康フェチでカラダ・オタクです。

 

カラダやダイエットの研究をはじめるようになったきっかけは、
大学を卒業して間もない、フリーター時代にさかのぼります。
 

東京タワーでおみやげ物を売るバイトをしながら、
歌、ピアノ、ダンスと、レッスンに明け暮れていました。

 

実家にいたものの、バイト代の半分以上がレッスン料で消えていく。
おまけに機材のローンも抱えていて、毎月自由になるお金は極わずか。
大好きな本も、服も化粧品もろくに買ない日々でした。

 

そこで考えたのが、食費を削ること。
それまでバイト先で毎日のように食べていたホカ弁をやめて、
価格的に3分の1で済むカップ麺を食べることにしました。

 

今日は焼きそば、今日はラーメン。。。

意外に味のバリエーションもあって、腹持ちも悪くない。
な~んだ、こんなにいい手があったんだと思った矢先、カラダの異変に気づきます。

 

疲れが取れないのです。

交通費も削ろうと、スポーツ自転車で1時間かけてバイト先にいっていたし、
ダンスレッスンを受けていたので、運動不足だったわけではありません。

それでも、頭が重くて、今ひとつやる気が出ない。
なんだかカラダが重い。
そして、風邪をひきやすくなりました。

 

思い当たることは食事しかありません。
これはいかんと一念発起して、お弁当をつくることにしました。

 

ちょうど痩せなくちゃと真剣に思った時期でもあり、
自分なりに、カロリー低め、栄養高めの食事の研究をはじめ、
毎朝、家にある材料でせっせとお弁当をつくって、
バイト先に持参するようにしたのです。

すると、ほどなく、カラダが軽く、頭も冴えてきました。
レッスンでも元気。集中力が戻ったのです。

 

「口から入れるものが人間のカラダをつくる」。
はじめてそう意識した頃です。
そこから健康やカラダに関することにアンテナがどんどん高くなった気がします。

いまだに、毎朝体重計に乗る習慣があるのも、
カラダの微差に敏感でいたいと思うから。

 

生涯たったひとつの宝物。大切にしたい。大切にして欲しい。

その思いは今も変わりません。

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 - Life

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