大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

大事なのは「生きて行きやすいように自分を変える」ことだろうか?

   

高校1年の初夏のこと。

女子高の同級生たちと、
生まれて初めて「バンドを組もう!」と盛り上がった時のわくわく感は、
今でもハッキリと覚えています。

アコギを片手に”フォークソング”を歌っていた、
今風に言えば、ギター女子たちと、いきなり盛り上がり、

「私、リードギターやりたいの!」と言うと、
「じゃ、私がベースやる」
「私、ドラム、やりたかったの!」と,
次々と名乗りを上げる子が出てきて、一気に「バンド結成!」となりました。

 

そうなると、もう私の頭の中は、明けても暮れても「バンド」です。

文化祭に出るまで、どんな風に練習する?とか、
どんな曲をやりたい?とか、
どうやって学校の許可を取る?とか・・・

 
授業中にがんがん手紙をまわし、
やりたいことをばしばし投げかけ・・・

 
気がつけば、「MISUMIにはついて行かれない」と、
文化祭の直前、ひとり、メンバーから外されていました。

 

さて、この「MISUMIにはついていかれない」シンドロームは、
その後も何度となく、そのときどきに、
私の周辺にいる人たちの心をむしばむことになります。

 
そして、その度に、私は、
バンドをクビになり、コーラスの仲間からはずされ、
同じ仕事に携わる人から、疎まれ、笑われ、放置され・・・

 

 

もちろん、こう見えても乙女ですし、
自分としては誠心誠意、精一杯振り切って、
どうやったら最高の結果を得られるかを
考えて、考えて、行動しているつもりでしたから、
はじめは、いたく傷つきました。

 

悪意も、憎しみも、虚栄心も、パワーゲームも、一切なし。
決めつけも、強制もありません。
 
ただ、ただ、必死。
 
しかし、そんな私が発する、とてつもないエネルギー量が、
「ついていけない」と人に感じさせたのかもしれません。

 

さて。

普通にお利口な人ならば、
1〜2回、そういう目にあうと、学習します。

 
自分のがんばりは空回りするのだということを悟ると、
次は「空回りして損をしないように、うまくやろう」と、
周りのようすをうかがいながら、手加減できるようになります。

 
そうやって、ほとんどの人は”おとな”になり、
平均化されて、社会の秩序を保っていくのでしょう。

 

しかしです。

 

大事なのは、「生きて行きやすいように、自分を変える」ことでしょうか?

 

自分にとって、社会が生きづらいなら、自分の属する社会を変えよう。

 
現実に自分の理想を沿わせていくのではなくて、
自分の理想に沿うような現実を生み出していこう。

 

そんな情熱が、新しい世界への扉を開き、
自分の周りの現実を、1ミリ、1センチずつ動かすのです。

 

人は、ともに生きていくものだから、共感は大切です。

しかし、妥協と共感を取り違えないこと。

「ついていけない」と言われたら、
「褒め言葉」と受け止める余裕と勇気が欲しいものです。

31180606 - teenage girl with scary clown face painting

 

 - My History, バンド!

Comment

  1. TAKA より:

    プロを目指す人には非常にいいお話ですね。
    プロになるための学校でも、集団の一員になって後ろの席に座るような生徒が多かったりしますが、そういうことをやっている人はじっくり読むべきじゃないでしょうか。

    ずばり、「みんなと一緒」をやっていて、「平均化された世界」に馴染んで、一人前のプロなんかなれるわけがない!!

    究極的には、「プロ=オンリーワン」じゃないとダメでしょう。
    オンリーワンは、自分しかいないわけだから、孤独なものでしょうね。
    でも、自分とは分野の違うオンリーワンは他にいるわけで、オンリーワン同士、通じ合うこともあるでしょうから、実は孤独じゃないのでは?

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