「できない気がしない」自分を信じる。
「できない」「無理だ」と思えたら、人生はどんなに楽だろう。
高校時代から、現在に至るまで、
常に、そんなことを考えている気がします。
やりたいことと出会う。
どんどん夢中になる。
やるほどに面白くなって、もっともっと掘り下げたくなる。
ハッピーにやっていられるのは、このくらいのレベルまで。
掘り下げるほど、前に進むほどに、野望や夢が生まれる。
その野望や夢に胸を捕まれて、離してもらえなくなる。
やがて「やりたい」という楽しさが、
「やらなければ生きられない」という苦しさに変わります。
できない。無理だ。
そんな想いが頭をもたげるのは、
学習なのか、悟りなのか、
はたまた、
苦しさから逃れるために心が生み出す言い訳なのか。
やがて頭の中で「できない」「無理だ」が占める割合が、
「できない気がしない」や、
「なにがなんでもやり通してやる」よりも、
大きくなったとき、
人は「あきらめる」という選択肢を選ぶのです。
一方、理性的に考えれば到底不可能なことなのに、
「できない気がしない」が消せないことがあります。
「できない」理由しかみつからない。
そして、自分自身に「できない」ことは嫌と言うほどわかっている。
それなのに、心のどこかに、
「できない気がしない」という意味不明の感覚が宿っていて、
どうしてもあきらめられない。
これほど苦しいことはありません。
学生時代、そんな苦しさのまっただ中で、
当時心酔していたシェイクスピアの『マクベス』で、
マクベス夫人がマクベスに語った、こんな言葉に胸を打たれました。
「考えていらっしゃる 御自分と、
思いきった行動をなさる御自分と、
その二つが一緒になるのを恐れておいでなのです ね?
魚は食いたい、足は濡らしたくないの猫そっくり、
「やってのけるぞ」の口の下から「やっぱり、だめだ」の腰くだけ、
そうして一生をだらだらとお過ごしになるおつもり?」
(ウィリアム・シェイクスピア. マクベス(新潮文庫))
どうしても叶えたいことなら、
そして、どうしてもあきらめられないことなら、
前に進むしかありません。
足だけじゃなくて、全身ずぶ濡れになっても、
欲しいものは手に入れなければ、
私はきっと一生、自分を許せない。愛せない。
そんな風に思い詰め、
自分自身にさまざまな言葉を投げかけました。
「できる」根拠がみつからないなら、
「できない」根拠だってみつからない。
「できる」と「できない」は所詮50×50(フィフティ・フィフティ)。
「できる」か「できない」かではない。
「やる」か「やらない」かだ。
同じ後悔をするのなら、
「やらない後悔」より「やった後悔」の方がずっといい・・。
自分の最大の敵は自分です。
「できない気がしない」の正体を見極めることができるのも、
結局自分自身しかいないんです。
Just do it。
これまでも、これからも、それだけです。
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