大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「自分らしさ」を見出す3つの方法。

   

自分らしさや、自分の「売り」を探すとき、
頭の中で、ああでもない、こうでもないと考えていても、
さっぱり見つからないどころか、
しまいには、「どうせあたしなんか」の罠にはまって、
身動きが取れなくなったりしがちです。

 

考えてもわからないなら、
やってみるべきことは3つ。

 

まずは、最もよく言われることですが、
自分をよく知る、信頼できる人に相談すること。

「私って、あまりにも普通で、なんの個性もなくて」などと、
相談を持ちかければ、たいがい大笑いされるでしょう。

その上で、自分で気付けなかった、自分らしさや、自分の魅力を、
じっくり教えてくれるに違いありません。

ただし、この場合、ネガティブな情報は一切いらないので、
ネガティブなことを言いそうな人の話は聞きにいかないのも大事です。

 

ふたつめは、ドキドキを探すこと。

自分では気付けない自分の個性は、
無意識に、やってしまうこと、やりたくなること、
大好きで心躍ることにくっきりと現れるもの。

何にドキドキするか、何に心惹かれるのか。
これほど、自分自身の個性や、
自分の向き不向きを教えてくれるものはないのです。

ドキドキは心の送ってくれるメッセージ。
素直に耳を傾けて、行動するのが正解です。

 

そして、3つめは、ショック療法。

猛烈な違和感や嫌悪感を感じることに、
あえて、どぼんと飛び込んでみるのです。

こういう考え方は嫌い。
こんな音楽、全然無理。
なんでこんなの、みんないいって思うんだろう・・・。

そんなものたちを理解しようと心を開いてみる。
実際に好きな人の気持ちになって行動してみる。

時に、単なる食わず嫌いであったことを発見して驚くこともあれば、
なぜ嫌いなのか、なにが違和感なのか、
まざまざと感じ、それらが腑に落ちる過程の中で
自分自身の信条や、自分らしさを見出せたりします。

この方法は時間がかかる上に、
時には、精神修行とも言うべき、苦痛さえも伴いますが、

自分自身を対極から眺めることで、
実に意外な側面や、
思いがけない自分に出会えることも多い、
興味深い実験にもなり得ます。

個性のない人なんて、ただのひとりも存在しません。
要は、自分らしさに気付けるか。
その「らしさ」をおもしろがれるか。

自分自身を楽しむことが、「らしさ」を発揮するコツなのです。


◆歌う心とカラダに活を入れる2日間。MTLサマースクール2022

リアルとリモート同時開催。
◆公式LINE、はじめました。ご質問やお悩みにもお答えしていきます。
ご登録はこちらから。

 - B面Blog, Life, 夢を叶える

  関連記事

年齢は、ただの数字。

先日、外国人の友人家族とスキー旅行に出かけた時のこと。 「ホテルに泊まるのに、な …

「真っ白な灰」に、なりますか?

リングの上で真っ白な灰になった、『あしたのジョー』。 命を賭けられるほどのものに …

空白の美学

「アマチュアはね〜、ソロ弾いてっていうと、 全部音で埋めちゃうんですよ。 弾かな …

「わかることばで教えてください!」

音楽業界に長くいるほど、 どこまでが専門用語で、どこからが一般のことばか、 これ …

「できないこと」は「やらないこと」よりも、ずっとずっとマシ

「いつかやりたい」「いつかやろう」と思い続けていること、いくつありますか? &n …

「失敗の記憶」をリセットする

心もカラダもリラックスした状態で物事に取り組み、 自らのポテンシャルを最大限に発 …

その瞬間、ちゃんと声出してますか?

一昨年の夏。満員電車の車内でのこと。 入口付近に、憔悴したようすのお年寄りが立っ …

発信することは、ライブ・パフォーマンス。

「毎日、すごい勢いでブログをあげてるね」 最近、そんな風にいわれます。 しばらく …

「自分らしさ」、一回置いておきません?

どんなヴォーカルスタイルが「自分らしい」んだろう? 「自分らしい声」って、どんな …

バンド仲間という特殊な人間関係。

バンド仲間というのは実に特殊な人間関係です。 ステージに立ってパフォーマンスをす …