天才には、がんばらないでいただきたい。
どこからどう見ても天才という人が、
やっぱり世の中にはいるものです。
生まれながらの天才なのか、
環境に恵まれたのか、
運がよかったのか、
そういうすべてをひっくるめて、
「天才」であるわけで。
それでも、いわゆる天才にありがちなのが、
そういう天賦の才にあぐらをかいたり、
「なんだ俺って天才じゃん」と油断したり、
がんばらなくてもうまくいくよねと、と高をくくったり、
はたまた、特に欲しいと思わないのに手に入ったものばかりだから、
いともあっさり、簡単に捨ててみたり。。。
でまぁ、実は、
「才能はあったんだけどね」と言われる人のほとんどが、
このどれかに属すわけなのですが、
こういう人たちは、いわゆる、
「昔天才、今、ただの人」。
こんな話を聞くたびに、
「もったいないよね」などと言いながら、
どこか、ちょっぴり、
まぁ、天才って、そんなもんかもね、
などと、胸をなで下ろしたりする、小者な自分がいたりします。
しかし、です。
それは、「いわゆる天才」の場合。
「本物の天才」は、全然違う。
本物の天才は、天才なくせに、誰よりも、とんでもなく努力するんですね。
「努力できる」という才能まで持ち合わせている。
おまけに、才能の使い方をちゃんとわかってるから、
世の中が、その天才を見つけ損ねるなんてこともなく。
「運」とかいう天賦の才もちゃんと持っている。
そもそも、世の中に見出されない人は、
「本物の天才」認識されないわけですから、
あたり前なのかもしれないけれど。
で、そういう本物の天才が出てきちゃうと、
もうね、凡人は、どんっっっなにがんばっても太刀打ちできません。
石にかじりつこうが、
命かけようが、
不惜身命とかって言おうが、
いや。やっぱし、ダメなものはダメ。
っていうか、そこで比べている時点で、やっぱりだめ。
だって、本物の天才って、
「あたしだって、もしかしたら・・・」なんて、思ってないんですね。
ちゃんと、自分が天才だって知ってる。
そして、がんばると、もっとすごいとこへ行けるってのもわかっている。
馬鹿は死ななきゃ治らないというけれど、
天才には死んでもなれないかもしれない。
そんな風に思うほどに、憂鬱を感じる凡人であるあたしたちは、
天才たちの偉業を仰ぎ見つつ、
やっぱり、石にかじりついたり、命をかけたりする以外、
生きていく術はないんですな。
ちっくしょぉおお〜。
■無料メルマガ『声出していこうっ』。プライベートなお話からマニアックなお話まで、ポップな感じで綴っていきます!(ほぼ)毎週月曜発行!バックナンバーも読めますよ。
関連記事
-
-
誰に話しても「ウソぉ〜」と言われるOnline映像制作秘話③
当初、編集は誰かに頼む予定でした。 映像編集なんてやったこともないし、 できる気 …
-
-
「この辺でちゃんと仕事に就こうかなと思ってるんですけど・・・」
「MISUMIさん、俺、この辺でちゃんと仕事に就こうかなと思ってるんですけど・・ …
-
-
ああ、テクノロジぃい
音楽家ってのは、(いや、ヴォイストレーナーってのもそうか。)ゴールデンウィークと …
-
-
時間の密度を高める集中のコツとツボ
作品をつくりあげるとき、 制作現場で、 そして、トレーニング、練習、リハーサルで …
-
-
自分の「スタイル」を持つ
昔のミュージシャンは、ひとつのバンド、1枚のレコードを、 それはそれはこだわり抜 …
-
-
夢のカタチ
「将来的に、どこを目差しているの?」 ミュージシャンを目指す人に必ずする質問です …
-
-
「わからない」って最強/生まれて初めてスタジオに入った日
どんなに百戦錬磨なミュージシャンにだって、「生まれて初めてスタジオに入った日」が …
-
-
年齢は、ただの数字。
先日、外国人の友人家族とスキー旅行に出かけた時のこと。 「ホテルに泊まるのに、な …
-
-
「ケツカッチン」で、劇的に成果を上げる
延ばせないデッドライン(締め切り)のことを、 業界用語で「ケツカッチン」と言いま …
-
-
ギターソロが邪魔くさいぃ〜!?
「最近の子はギターソロになると、曲を飛ばすんですよ」 え?なんですか、それ? と …
- PREV
- ヴォイストレーナーという仕事
- NEXT
- きっと、低気圧のせい
