大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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「できたらいいな」と思うことと「本当に好きなこと」の決定的な違い

   

書くことが好きです。

ほっといても書く。
学生時代など、授業中に全く授業聞かずに、
丸1日ノートを書いてたことなんて、ざらでした。
疲れるほど書く。頭がぱんぱんなほど書く。

これが好きなことっていうもんだよなと、我ながら思います。

「好きなことを仕事にする」ってよく言うけれど、
それって、「こんなこと仕事にできたらいいな」って、
なんとなく思うことを指しているのではないんですよね。

放っておいてもやらずにいられないこと。
やめろって言われてもやっちゃうこと。
苦しくても、辛くても、
やっぱり好きで好きでやめられないこと。

「歌手になりたい」って言う若者に、本当にたくさん会ってきたけど、
ほっといても気が付いたら曲書いてるとか、
言われなくても死ぬほど歌っているとか、
そういう、音楽馬鹿みたいな子は、ほんの一握り。

「うまくなりたい」のは、
まわりに「うまくなれ」って言われるからだし、
「曲がつくりたい」のは、
「アーティストになりたいなら曲ぐらい書けなくちゃ」って思うからだし。
つまり、なんかのためにやらなくちゃって思っている。

それは、「好きなことを仕事にしたい」というのとは違います。

歌手というコンセプトで有名になりたい、目立ちたいっていうのが、
その人のやりたいことで、
クリエイトしたいわけでも、パフォーマンスのクオリティを上げたいわけでもない。

だから、歌ったり、曲をつくったりするプロセスが
そのまんま、「がんばらなくちゃ」という苦痛の対象になるわけです。

「毎日すっごいがんばってる」とつらくなったら、
一度、立ち止まって、
本当にやりたいことは、何なんだろうと考えてみるべきです。

今がんばっていることをばーっと並べて、
それはやらなくてもいいよって誰かに言われたら、
やめるであろうことを排除していく。

逆に、これが自分の人生からなくなることが考えられないってことを見極める。

歌手じゃなくてもいいのかもしれない。
音楽じゃなくてもいいのかもしれない。

本当にやりたいことが「有名になりたい」なら、
曲だって、歌詞だって書かなくたっていいし、
なんならうまく歌えなくても、今の時代、なんとでもなります。

苦痛を感じながら、がんばるより、
本当にやりたいことを実現するための方法を、
いっぱい考えて、どんどん実行に移す方がいい。

苦痛を感じてもがんばるべきなのは、
心の底から実現したいことが思うようにできない、
形にならないときだけ。

毎日すっごい歌っても理想通りの歌にならないとか、
何曲書いても、突き抜けないとか。

「練習しなくちゃ」、じゃないし、
「曲書かなくちゃ」、じゃないんですよね。

あなたが本当に好きなことはなんですか?

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