大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「悔しい」「うらやましい」「憎たらしい」がパワーの源

      2015/12/20

自分が叶えたくて仕方のない夢を、
身近にいた人があっという間に実現してしまったとき、人の反応はさまざまです。

諸手を挙げて、心から、心底、相手の夢の実現、成功をひたすら喜び、
祝福する、という神の領域に近い人。
稀に、ホントに稀にいるようですが、
たぶん、このブログは読んでいないでしょう。

大方の人は・・・

うわ〜〜、いいなぁ〜、ずるいなぁ〜、
なんで私じゃなくて、あの子なわけ〜?
うっそぉ〜、信じられないぃ〜・・・と嫉妬に狂う。暴れる。

あんなにがんばったのに・・・
どうせ私なんて(俺なんて)・・・と、やさぐれる。
あの子は可愛いから(ハンサムだから)、得な性格だから、頭がいいから、
親がお金持ちだから、男好きするから(女にもてるから)・・・などと、
相手の、自分よりも優位な点を次々とあげて、自分を納得させようとする。
どうせ枕営業したんだ、裏でコネ使ったに決まってる、
ホントは超嫌なヤツなのに、みんな騙されてるんだ・・・などなど、
とりあえずディスる。
所詮ポッと出てきて成功したからって、長続きするわけがない、
今に、まわりが気づくはずだ、
いい気になるとろくなことがないって言うじゃないか・・・と、
相手の失敗を期待する。

・・・などなどを、祝福する、しなくちゃ、という気持ちとともに、
行ったり来たりするのではないでしょうか?

(少なくとも、私はそうです。認めます。)
それ自体はけしてポジティブなことではないかもしれませんが、
しかし、ここで、そのエネルギーを押さえ込むことは、意味のないことです。
いい人ぶって、もしくは、いい人になろうとして、
爆発する感情を抑え込んでも、なにも好転しないからです。

むしろ、思いきり身をまかせて、悔しさや辛さやうらやましさに身をまかせ、
どろどろな自分にうんざりするまで浸って、
そこから、不死鳥のように、そのエネルギーを昇華することの方が大事だと思うのです。
ネガティブな気持ちの向こう側に、発想の転換があります。

あの子ができたことなのだから、自分にだってできる。

あの子のやり方をマネすれば、近道がみつかる。

「夢を実現する人」が、この界隈で、たったひとりとは限らない。

彼が(彼女が)ツイテいるということは、もしかして、
自分周辺に、今、チャンスの女神が微笑んでいるのかも。

彼(彼女)を前例として、違うやり方を編み出せば、
自分にもチャンスはある。

彼(彼女)と同じやり方をしていてはダメだから、自分らしさを極めよう。

 

・・・などなど、
やがて、セルフイメージが高まり、新たな扉を開く力がみなぎってきます。

そこからが本当の勝負です。

いつも心に留めておきたいのは、こんなことば。

成功は人の数だけある。

夢に向かって前進し続けている限り、挫折はない。

そして、
うさぎとカメというけれど、
うさぎの寿命はせいぜい7〜8年。
カメの寿命は数十年。
多少出遅れたって、それが何だって言うんだと。

19094701_s

 - Life

  関連記事

あたりまえ過ぎて、今さら言えない10のこと

あまりにも、あたりまえのことすぎて、 最早、口にすることさえはばかられるようなこ …

声の変化と向き合う vol.2〜変化を受け入れ、味わい、楽しんだものが勝ち

「声の老化」についての第2回です。   第1回は、年齢を免罪符にせず、 …

ステレオタイプ!!

買い物先でショップの店員さんに話しかけられることが苦手です。 理由はいろいろある …

「どう記録するか」より、「どう記憶するか」

スマホの時代になって間もなくのこと。 こちらが、それはもう夢中で、 なかなかいい …

「ブログ」って、すごいんだなぁ。。。というお話。

「MISUMIさん、ブログ、読んでますよ!」   以前から知っている人 …

前進し続ける人に共通のキーワード

「もう」は「まだ」なり。「まだ」は「もう」なり。 私の文章によく登場するので、最 …

「弾き語り」は自分の存在感をアピールできる、 最高にクールな飛び道具だ!

カナダはトロントの郊外の、とあるエージェント宅に居候していた時のことです。 週末 …

ありがとう

2017年も間もなく終わろうとしています。 みなさんにとって、2017年はどんな …

けなし上手 vs. 誉め上手

「MISUMIは音痴だからさぁ。」 「ほら、あんたって、お勉強はできるけど人間的 …

なんで、「できる」って言っちゃうんですか?

まだ小学生の頃だったか、 おとなたちが屋外で音楽をかけながら、 パーティーをして …