体重計に乗っていますか?
2015/12/20
先日亡くなった、お友達であり、ボイストレーナーの小島恵理さん。
ヤマハ音楽院のレッスンでは、毎回レッスンの始まる前に
生徒たちを体重計に乗せたといいます。
ヴォーカリストたるもの、ステージプレゼンスが大切。
容姿に気を配れないようでは、ヴォーカリストはダメ!
そんな、彼女の高い美意識からきた厳しさでしょうか。
確かに、有名アーティストには、中途半端な体型の人はいません。
すらりとしているか、思いきった大きな体型をしているか。
ステージやメディアに出る機会の多い彼らは、
自ずと自意識が高くなります。
「ハイビジョンになってから、以前よりもずっと細くないとダメになった」
とは、ある有名女性シンガーのおことば。
確かに、昔のテレビでも、充分顔が引き延ばされていたのに、
ハイビジョンになると、さらにさらに横にびよ〜んと伸ばされてしまいます。
「あたし、163センチで、43キロなんですけど、後3キロ落とせって言われました。」
とは、ルックス重視で有名なA社の新人アーティストです。
B社の看板アーティストの女性などは、
ただでさえ信じられないくらい細いのに、
「化粧品のCMに向けて、さらに2キロ減量することにした」と言っていて、
一体全体どこを絞るんだろうと思ったものです。
一方で、太っていることが「売り」の、とあるタレントさんが、
体重が減って、
「お前はデブなのが売りなのに、売れなくなるだろう!」と、社長に叱られた、
と話しているのを聴いたことがあります。
映画『ヘアスプレー』ではないですが、
太っている方が存在感がある、とする現場もたくさんあるのです。
ルックスで重視されるのは、体重だけではありません。
イメージが絶対の世界。
自分の宣伝チームができると、髪型さえも勝手に変えられません。
契約社会のアメリカでは、アーティストとの契約の際、
それはそれは分厚い契約書を交わすそうですが、
その中に、細かく、体重や、髪型などの制限が書かれていて、
それを破ると、違約金をたっぷり取られると言われています。
アメリカの某Rockバンドのメンバーは、
「カメラが回っているうちは、どんなに暑くても、
絶対に帽子もサングラスも取れないんだ」と、嘆いていました。
日本でも、髪型を勝手に変えただけで、事務所に呼び出されて、
こっぴどく叱られた、などというのは、とてもよく聞く話です。
芸能人に限らず、一流の人というのは、人の目に触れることが多いもの。
自分の本業だけでなく、服装にも、体型にも、髪型にも、
きちんと気を配れてこそ、
いつまでもその地位を保つことができるのかもしれません。
体重ひとつとっても、アメリカの俳優のように、
体重増減自由自在とは、なかなかいきませんが、
せめて、自分のベストをキープできるだけのノウハウを持っていたいものですね。
関連記事
-
-
声帯さまってすごいんです
声帯ってどんなものか知っていますか? 声にトラブルを持ってお医者さんに行ったとい …
-
-
飲み会で声が枯れる理由
昨日お仕事納め、そこから忘年会だったという方も、 たくさんいらっしゃるのではない …
-
-
声帯様、ごめんなさい。
“鉄のノド”、MISUMIです。 いや、”鉄 …
-
-
歌をはじめる黄金期?
歌をはじめるのに、 早すぎることも、遅すぎることもない。 これは私の持論でありま …
-
-
『ハードスケジュールなときこそ確認したい声のためにできること』
月末から鹿児島でした。 4泊5日の日程で、 ワークショップ、リハーサル5時間、ボ …
-
-
いつもベストな状態でパフォーマンスしたいなら
声の調子が悪いというと、のど飴をなめる。 目の調子が悪いといえば、目薬をつける。 …
-
-
【保存版】風邪をひかない! or かかったら?/まとめ記事
風邪の季節です。 咳や声がれなどノドの不調を訴える人も増えています。 今日は、 …
-
-
芸を磨く。
近年、お仕事の関係で、 さまざまなお芝居にご招待いただきます。 たくさんの役者さ …
-
-
「風邪は引かないことにしています」
長年アニメのディレクターとしてお仕事をしている姉が、 高校生の頃、父の学生時代の …
-
-
カラダと仲直りする。
“30 Days of yoga”というYoutubeの …
- PREV
- 「声ってなんだろう?」
- NEXT
- 人生を変えてくれた、最善と最悪に感謝する