「振り返ればいつも若造」reprise
2015/12/20
「振り返ればいつも若造」。
何年か前から使っている、お気に入りの言い回しです。
2013年の秋に一度、A面のタイトルで使ったけど、
ググってもそれ以外には何にも出てこないので、
たぶん、オリジナルのフレーズなのでしょう。
年齢を重ねると、人はついつい、
「もう年かなぁ」と落ち込んだり、「年だから仕方ない」と、
言い訳をしたりします。
しかし、何年かして、
落ち込んでいたはずの、その時代の写真を見ると、
びっくりするくらい、若くって、ピチピチして見えたりします。
そして、今度は、
「あの頃は、まだ若かったからなぁ」と、昔を懐かしんだりするのです。
明日になれば、今この瞬間だって過去になるのに、
「過去の方が現在よりも値打ちがある」と感じるなんて、
何かが間違ってる。
それでいて、いつも「未来」を心配して、
節約して貯金しなくちゃとか、
健康のために美味しいもの我慢しなくちゃとか、
がんばって資格取って、仕事なくなったときに備えなくちゃとか・・・
「今、ここにいる、自分」は、
そんな、最早存在していない過去や、
来るかどうかもわからない未来のために、
落ち込んだり、哀しんだり、我慢したり、淋しく思ったり、
なんだか割を食っています。
そんな風に生きていると、時間軸の中で、
今現在の自分の価値が一番低いことになってしまいます。
だから、やめるべきなんです。
「もう年だから」って思うこと。口にすること。
「振り返ればいつも若造」。
いつか、今日の自分が若造に見える日が来るんなら、
今日、その気分を先取りして味わっておこう!
そう思うだけで、毎日を、とてもポジティブに過ごせます。
当然、自分にも、人にも言い訳もできないから、
日々を精一杯、振り切って過ごすことにもなります。
明日は今日の延長線上に広がっている世界。
「不安」ではなく「希望」や「夢」を動機に、今を過ごしていくのが正しい!
そうして、一生、「まだまだ若いから、前途洋々だ〜!」と
ポジティブに、貪欲に年を重ねていくのが正しいっ!!
健康でいるのも、周りの人たちを大切にするのも、
「今、この瞬間」を大切に、有意義に過ごすためなんだ、と。
桜の季節は変化の季節です。
かつての教え子たちが、間もなく、
私がみんなに教えていた年齢を追い越そうとしています。
結婚、出産、進学、転職、引っ越し、病気、死別・・・
次々とSNSから流れ込んでくる人々の近況を見ながら、
散りゆく時を待つ、満開の桜の下を歩きながら、
「時間」に想いを馳せた夕べでした。
関連記事
-
-
バンドやりたい。
若者の頃に出会ったメンバーと、 生涯バンドを続けて行く。 これって、初恋の恋人と …
-
-
「すごい人」と、自分との距離。
どんな分野にも、すごい人というのはいるものです。 すごい人に出会う度に、自分の凡 …
-
-
ボーカリストが20代のうちにやっておきたい10のこと
10代、20代のアーティストたち、学生たちを見ていると、 彼らの脳や肉体の柔軟性 …
-
-
「真っ白な灰」に、なりますか?
リングの上で真っ白な灰になった、『あしたのジョー』。 命を賭けられるほどのものに …
-
-
知的に怠惰になった時点でゲームオーバー
PCをつかって仕事をしていると、 日々、知識をアップデートする必要に迫られます。 …
-
-
「極上の挨拶」は多少の不出来を凌駕する。
夏の終わりを楽しもうと、 愛犬と一緒に郊外のドッグプールに行ってきました。 施設 …
-
-
「らしくない」を排除すれば、「らしい」が見つかる
情報がどんどん入って来るこの時代に、 自分のアイデンティティ、つまり個性を見出す …
-
-
死ぬほどしんどくなるくらい、やりたいこと。
音楽の道って、なんて苦しいんだろうって、 思っている人、たくさんいますよね? 歌 …
-
-
何をやるかより、いかに自分で在るか。
新年初ブログです。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 この年末年始、自分と …
-
-
居心地のいい場所では一生学べないことをアウェイは一瞬で教えてくれる
「一般の人向けの本を出版したいんなら、 一般向けセミナーくらいやらなくちゃダメで …