大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

旅立つ若者たちに、伝えておきたい3つのこと

   

大学の卒業ライブが終了し、
いよいよ卒業生たちを送り出すときがきました。

 

旅立つ若者たちに伝えたいメッセージは、
はじめて自分の生徒というものを持ち、
卒業生として送り出した10年以上前から、変わりません。

 

今日は、かつて教えていた音楽学校の卒業パーティーのスピーチで、
毎年、必ず生徒たちに伝えてきた3つのことを、書きたいと思います。

 

ひとつ。
音楽の世界には年功序列なんてものはありません。

一歩学校の外に出れば、講師たちは単なる先輩でしかない。

そして、実力が同じなら、
若くて、初々しいミュージシャンの方が断然有利です。

だから、ぐいぐい、どんどん前に出て、
「こんな若い芽、とっとと摘んでおけばよかった」と、
私たちを後悔させるようなプレイヤーに、
ヴォーカリストに、どうぞなってください。

そうなったら、少なくとも私は悔しいし、
もちろん、嫉妬くらいするだろうけど、
きっとそれ以上に、ものすごく嬉しいことでしょう。

そんな日がくることを、心待ちにしています。

 

ふたつめ。

 

世の中には、才能のある人というのは、必ずいます。

そんな「できる奴」は、
誰よりも速く、キャリアという階段を駆け上っていくかもしれない。

 

一方で、人脈を広げたり、友達を作ったりするのがうまい人たちは、
自分のテリトリーをぐんぐん広げ、
さまざまな領域で活躍しだすかもしれない。

 

そのどちらも、うまくいかなくて、取り残された気持ちになって、
膝を抱えて泣きたくなったときに、思い出して欲しいこと。

 

 

戦場で最後に勝つのは、

足が速いヤツでも、
腕力が強いヤツでも、
武器をたくさん持っているヤツでもない。

 

最後まで立っていたヤツであるということ。

 

だからがんばろう。

あたしは、まだ当分、ここに立っているつもりだから。

一緒にがんばろう。

 

 

そして最後に。

 

音楽がすべてじゃありません。

音楽家を目差してもいい。
全然別の仕事をしてもいい。

 

人を傷つけたり、人のものを奪ったりすること以外なら、
どんなことをしたって、君たちは圧倒的に自由です。

 

ただひとつだけ、お願いがあるとすれば、

5年後、10年後、いや、20年、30年経っても、

「自分を好き」と言える人間でいてください。

 

 

カラダを、自分を、大切にね。

 

どうしても、誰かに背中を蹴飛ばされたり、大きな声をかけて欲しくなったら、

私は、いつでもここにいるから。

 

卒業おめでとう。
みんなの幸せを心から願っています。

 

41340987_s

 

 - Life

Comment

  1. ジロウ より:

    こんにちは 大阪の大学で教員をしているジロウと申します。
    MISUMIさんの、この「旅立つ若者たちに、伝えておきたい3つのこと 」に大変感銘を受けました。
    私も教え子に 「科学の世界」用にアレンジして伝えます。
    もちろん、MISUMIさんが原典ともきちんと伝えます。
    素晴らしいです。

  2. otsukimisumi より:

    >ジロウさん
    ありがとうございます。そんな風に言っていただけて、私も嬉しいです。

  3. ジロウ より:

    MISUMIさん 再びこんにちは このコラムを私のブログで紹介させていただいてよいでしょうか? 全ての若者にとって価値ある内容だと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

  4. otsukimisumi より:

    もちろんです。ありがとうございます。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

「目障りなヤツ」で行こうっ!

「あいつ、なんか目障りなんだよな。 なにがってわけじゃないんだけど、なんか態度が …

想像力は人の痛みを知るためにある。

2002年、 ふらっと訪れた旧友たちの住むニューヨーク。 以前住んでいたアパート …

理解できない相手がクソなのか、させられない自分がダメなのか。

誰にも歌を認めてもらえず、 今日辞めようか、 明日ちゃんとした就職先を探そうかと …

胸の痛みを抱きしめて進め

やっとの思いでミュージシャンの端くれになって、 少しでも一流といわれる人たちに近 …

逃した「チャンス」は本物の「チャンス」なんかじゃない。

「チャンスが来たのに、生かせなかった」と感じたことはありますか?   …

「クリエイトすること」そのものに愛情を持てるか。

最近、わけあって、 Youtubeをあれこれサーフィンする機会が増えました。 今 …

「モラハラ」に負けない思考法

「ブスが話しかけるんじゃね〜よ!」 さまざまなハラスメントの標的になっていた、か …

「極上の挨拶」は多少の不出来を凌駕する。

夏の終わりを楽しもうと、 愛犬と一緒に郊外のドッグプールに行ってきました。 施設 …

もたもた迷っている暇はない!

「もっと歌詞の意味を考えて歌って!」 そんな風に言われたことのある人は、たくさん …

自分の行動には自分で責任を持つ。

コロナウィルス問題、 本当に大変なことになっていますね。 影響を受けている方、対 …