「人生のピーク」なんて、死ぬまでわからない
世界的に活躍し、海外の大きなホールでコンサートなども行ったことのある、
ミュージシャンとお話したときのことです。
「すごいですね!あんなホールでライブしたなんて!」
「もうあの時のことは忘れることにしてるんだ。
あれが、自分のピークだったなんて、思いたくないからね。」
桜は4月になるといっせいに花開いて、
この世のすべての花がかすんでしまうほどの人気を集めます。
しかし、1~2週間であっという間に散ってしまえば、
翌年の4月が来るまで、足元を行き交う人たちにさえ、
見上げてもらえることもなくなります。
一方で、竹は最初の4年ほどは、地面から顔を出すこともなく、
地道に地道に根を育てる。
そして、5年目に芽を出すと、
いきなり、わずか数週間で20メートルにも成長すると言われています。
植物に、それぞれの「時」があるように、
人間にだって、ひとりひとりの「時」がある。
たとえば芸能界で一世を風靡した子役スターが、
麻薬やアルコールなどのスキャンダルを起こしたり、
名声が忘れられないまま転落してしまったり、
早世してしまったり、
はたまた、あっさりと芸能界を引退してしまったり・・・
というのは、実際に名前を挙げるまでもなく、よくある話。
一方で、何をしてもうまく行かなかった人が、
30代、40代、50代になってからキャリアをスタートさせて、
作家、デザイナー、音楽家、アーティスト、実業家、などなどとして、
いきなり成功したという例もたくさんあります。
もちろん、
ただ、何もせず「時」を待っていても、何も起こりません。
心の声を聞いて、
ワクワクすること、ドキドキすることを追いかける。
もがいたり、苦しんだりしながらも、
ワクワクとドキドキを、
追いかけて、追いかけて、追いかけて。。。
すると、あるとき、
ぱぁ〜っと視界が開けるように、
もしくは、ギギギギッと重たいドアが開くように、
はたまた、ドサンと隕石が降ってくるかのように、
その「時」はやってくる。
派手に咲いて、短い命を、ぱぁ〜っと散らす桜も潔いけれど、
今に見てろよと、4年もの間、虎視眈々と時を待つ竹も相当渋い。
さて。あなたの、私の、「時」は、いつでしょう?
すでに来たと感じる人は、次の「時」を。
未だ、来ていないと感じるなら、これから迎える、素晴らしい「時」を。
思い描きながら、今日もワクワクもがきましょうか?
関連記事
-
-
どうして私はがんばれない?
「なんか、最近、がんばれないんですよ〜。 がんばらなきゃいけないの …
-
-
セルフイメージは声に出る
歌のレッスンをしていると, 歌う前から、「歌えない」「失敗する」と決めている人に …
-
-
テクノロジーってどうやねん?
PCを使いこなせないと、人との情報のやり取りが非常に難しい時代になってきました。 …
-
-
「今に見てろよ」はGoサイン!
音楽を志す人だけでなく、 人と違うことをがんばろうとする人は、大小さまざまな挫折 …
-
-
変化するチカラ
今日、しばらく近づけなかった眼科に、 検診に行ってきました。 質問表、検温、受付 …
-
-
表現しろ。抑圧するな。(Express yourself, Don’t Repress yourself!)
Express yourself, Don’t Repress yo …
-
-
「変」なのか?才能なのか?
先日、とある会社にお勤めの、 才能あふれる、知的な若者とごはんしていた時のこと。 …
-
-
「準備OK」な自分を育てる
欲しいものがなんだかわからなければ、 どこに向かって手を伸ばせばいいのか、わかり …
-
-
夢を叶えるステップは、「仕込む」「 堪える」 そして、「戦う」。
先日ClubHouseで諸先輩方が、 次世代をになう若者たちに、 自分たちの若い …
-
-
ボーカリストが20代のうちにやっておきたい10のこと
10代、20代のアーティストたち、学生たちを見ていると、 彼らの脳や肉体の柔軟性 …
- PREV
- 何年「基礎練習」するよりも、1回の「本番」
- NEXT
- 仕事中毒=「超人病」が、カラダと心を破壊する