限りない偶然に選ばれてきた「特別な自分」
一瞬の選択で人生は大きく変わります。
もしもあの時、あの瞬間にラジオのスイッチを入れていなかったら。
もしもあの時、あの子と隣り合わせの席にならなかったら。
もしもあの時、彼が偶然知っている曲をピアノで弾かなかったら。
もしもあの時、魔が差して、他人のステージに飛び入りしていなかったら。
もしもあの時、あの場にいたのが1日でも違っていたら。
そんなことを考えはじめれば、
一晩あっても、想い出は辿りきれないでしょう。
しかし、私は、
あの時、あの電車に乗り、
あの番組にチューニングをあわせ、
あの子のことばに過剰に反応し、
激しい衝動であの場所に立ち、
勢いであの歌を歌い・・・
そんな数限りない偶然に選ばれて、今ここにいるわけです。
SF小説が大好きで、多元宇宙論的小説もたくさん読みました。
それに類する映画もたくさん見ました。
あの選択をしなかった、違う人生を歩むことになる自分が、
隣の時間軸で生きている。
その自分にもまた、
違う選択をして、違う人生を歩むことになる自分がいて、
そんな時間軸が編み目のように無限にあって、
さまざまな人生を生きる自分もまた無限にいて。
そう考えると、なおさら、
今、この場所で、このことばを紡ぐ、
この自分という人生を生きることになった特別な意味を、
やけに愛おしく思うのです。
さて、隣の時間軸の自分も、同じことを思って、
今夜ブログを書いているのでしょうか?
関連記事
-
-
人生を変えてくれた、最善と最悪に感謝する
最近、自分の人生の棚卸し作業というのをしています。 長年生きているというのもあり …
-
-
鈍才は総合力で勝負なのだ
【生まれてこの方、真面目に練習なんかしたことがない」という天才がいます。 こども …
-
-
「そこにいること」の大切さを語りすぎることは、たぶんない。
長年、音楽の仕事をしていると、 「そこにいること」の大切さが、しみじみわかります …
-
-
「嫌い」なものは「嫌い」
人の好みはいろいろです。 納豆が大好きな人もいれば、あの匂いには我 …
-
-
人と人とは、100%はわかり合えない。
「ねえねえ、コサカさん、ちょっと野球のメンツ足りないから、入ってよ」 放課後、大 …
-
-
努力賞はない。そんなものはいらない。
「努力賞はないからね。」 音楽業界で仕事をするようになって、 一体何回このことば …
-
-
「謙遜しない」という生き方
「私はただのシロウトなので」 「下手のよこずきで」 音楽やっているんですか?と聞 …
-
-
居心地のいい場所では一生学べないことをアウェイは一瞬で教えてくれる
「一般の人向けの本を出版したいんなら、 一般向けセミナーくらいやらなくちゃダメで …
-
-
「失敗しても、それでいいんだ」
「失敗しても、それでいいんだよ」 ここぞと言うときに、人は、さまざ …
-
-
特別なことはなにも起きない
音楽業界でお仕事をするようになって、 少しずつキャリアを積み始めた頃、 街でばっ …

