「声」はエネルギー。
キャリアの節目を迎え、
「急に、自分の声が気になるようになって」と、
レッスンやセミナーにやってくる人がたくさんいます。
会議で進行役をまかされるようになった。
重要なプレゼンをまかされるようになった。
部下の研修をすることになった。
これまで勤めていた会社をやめて独立し、
講師業やコンサル業、コーチング業をはじめた。
しばらく専業主婦をしていたが、
会社に復帰することになった。
・・・などなど。
急に人前で話す機会が増えたり、
話すことそのものが、
評価の対象になるポジションについたり、
新しい環境で自分自身をアピールする必要が出てきたり・・・。
そんなときに人は、
自分の「見た目」と同じくらい、
いや、多くの人は「見た目」以上に、
「声」が気になるものです。
業種にもよるでしょうが、
見た目ばかりがキマっていて、声に力がない人より、
多少オーバーウェイトでも、
多少服装がキマっていなくても、
説得力のある、よく通る声で、
はっきりくっきりと、
ことばを届けられる、
魅力的な声と、話し方で、
聞く人の心を動かすことのできる人の方が、
はるかに評価が上がります。
話の内容が重要なのはもちろんのことですが、
そもそも、声や話し方に魅力がなければ、
聞き手の心を最後まで、惹き付け、
話を聞いてもらうことはできません。
どんなにいい曲だって、
歌い手がまずければ、
いい曲と感じられないのと同じです。
人は「声」に心を動かされるんですね。
「声」はエネルギー。
語り手の思考が音のエネルギーに変換されたものです。
このエネルギーが、聞き手の心を揺さぶるのです。
自分の思考のエネルギーを、
いかにロスなく、100%相手に届けられるか。
声に変換する段階で、エネルギーロスが生まれれば、
話し手がストレスを感じます。
届くべき声がとどかなければ、
もしくは、届いているはずの声を受け取れなければ、
聞き手もストレスを感じます。
「声」という存在には、興味を持てなくても、
「エネルギー」と表現すると、
なんか身近に感じる人もいるんじゃないでしょうか?
どっちも見えないものなんですが、
ことばって不思議ですね。
*明日10時発行のメルマガは、【声になんか興味のある人いるんですか?】。
なぜ声に興味のない人と、ある人がいるのか。インサイドストーリーを交えてお届けします。無料登録はこちらから。バックナンバーも読めますので、ぜひ。
関連記事
-
-
ハリネズミのジレンマ〜「安心距離」に過敏にならない〜
そんなつもりじゃないのに・・・なんでわかってくれないんだろう? 一所懸命やってい …
-
-
人生で大事なことは、みんなバンドから教わった
バンドって、うまく行ってるときは、 「これほど素敵なものはない!」と思えるくらい …
-
-
みんな勝手なこといいやがる。
今でこそ、プロアマ、セミプロ問わず、 「アーティスト」なんて、 定義のふわっとし …
-
-
上澄みをすくい取って「わかった気」にならない。~Singer’s Tips#21~
ちょっと昨日のブログの続編的なお話です。 ひとつの曲が生まれて、 受け手の手元に …
-
-
「なめたらあかんぜよ」
先日、勢いでiPhoneを10から15にしたおかげで、今までiPhoneを繋げる …
-
-
ピッチをよくする練習。
「ピッチ悪いね」 歌を志す人が投げ掛けられる苦言で、 これほど辛く、 途方に暮れ …
-
-
「ウソ」と「おしゃれ」と「身だしなみ」
「俺って正直だから、ごめんね。」と言い訳しながら、 言いたいこと言い放題という人 …
-
-
言い切ったもんが勝つ。 そして、言い切れるやつは本気でカッコいい。
「自分を信じる力を才能という」 かのジョン・レノンの名言として、 とある雑誌で紹 …
-
-
「自分の常識は他人の非常識」
「私なんて、ごく普通だから・・・」 という風に言う人は、本当にたくさんいますが、 …
-
-
「ヘタウマ」な人、「じょうず」な人、「いい声」の人。
若かりし頃、よく言われたことばに、 「キミってヘタウマだよね。」というのがありま …
- PREV
- 自分の声。
- NEXT
- 「声が低けりゃ威厳を感じるのか問題」を考える。

