大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「ディレクター」や「プロデューサー」に過度の期待をしない

   

さて、夏休みもそろそろ後半です。
 

デモができたら、
オーディションやレコード会社、
音楽事務所などに送ってみようと思っているでしょうか?

 

オーディションなどに送るデモで、
最も大切なことは、「わかりやすいこと」。

 

直接持ち込めるスタッフさんがいる場合や、
運良く、本当に音楽のわかる人が聞いてくれる場合以外、

そして、それ以外の場合の方が圧倒的に多いのですが、

この「わかりやすいこと」は鉄則です。

 

ミュージシャンという仕事につくまでは、
いや、ついてからしばらくの間も、

 

「ディレクター」、「プロデューサー」という名のつく人は、みな、
音楽のことをなんでもわかっている、
ジョージ・マーティンみたいな人たちなのだと思い込んでいました。

 

 

つまり、どんなに録音がひどくても、
一発で本来の声や演奏のよさをわかってくれる。

 

どんなにアレンジがお粗末でも、
曲や歌詞の可能性をわかってくれる。

 

なんなら、多少曲や歌詞が未完成でも、
きっとこの子はスターになる!と感じてくれる。。。

 

そんな過大な期待は、もちろん、
大間違いのこんこんちきです。

 

そもそも、曲もアレンジも録音状態もひどいデモを送ってくる、
センスの悪いヤツらになんて、ジョージ・マーティンだって、
耳を貸すかどうか怪しいものですが。。。

 

ディレクター、プロデューサーの多くが、
ごく普通の音楽愛好家。
または元ミュージシャンです。

大天才でも、サイキックでも、ありません。

 

普通の人がカッコいいと思うものをカッコいいと思う。

普通の人が聞きたいと思う音楽を聞きたいと思うわけです。

 

だからこそ、

1.録音状態は可能な限りいいものを用意する。

音楽のわかるひとほど、 音の悪い録音物を聞くことは苦痛です。
録音が悪いせいで、自分の声のよさをわかってもらえない可能性もあります。

 

2. 自分の声のよさをしっかりアピールできるようにする。

聞かせたいのが歌なのに、長いイントロやギターソロは不要です。
自分の声のよさを最大限に生かせるメロ、キー、構成の曲を選ぶべきです。
 

3. アレンジは詰め込みすぎない。

よほど完成度に自信がある場合以外は、
アレンジはシンプルなものほどいいでしょう。
聞き手の頭の中でアレンジが展開する余地を残すのも必要です。

 

いかがですか?

これらすべては、もちろん、
それなりのレベルの楽曲を、きちんと演奏でき、
ピッチやリズムをそこそこしっかり、
自分なりの表現力を持って歌えるようになった、次の段階。

 

ここらで、ピッチあげていきましょうか?(^^)

13375493 - teen girl with angry grimace

 

 

 - デモをつくろう!, プロへの突破口

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

  関連記事

プロへの突破口『仲間を見極める』

お正月も3日。 そろそろ、社会復帰に向かって、ウォーミングアップをはじめようか、 …

プロへの突破口『「最初の仕事」をゲットするために』

メジャーデビューのような、大きな話でなくてもいい。 とりあえず、業界で仕事をして …

「学校なんかいくら通ったって、 人を感動させられる歌なんか歌えるようにならないだろ?」

音楽やりたい、バンドやりたい、と思った瞬間を覚えているでしょうか? お兄ちゃんが …

「なぜ創るか」、「何を造るか」と同じくらい、「どう魅せるか」にこだわる

名曲といわれる歌は、 それを演じていた歌手たちのイメージやパフォーマンスと共に蘇 …

「できる人」が集まる環境に身を置く

音楽のセンスや、ことばのセンスを磨いたり、 きらりと光る知性を身につけたり、 楽 …

「ちょっと歌ってみる?」・・・売られたケンカは必ず買うのだ。

「はじめまして!私、Y子と言います!うた、歌ってます! どうぞよろしくお願いしま …

「完璧」の基準が「自分」がつくる。

何年か前まで、夏休みの宿題として、 「大好きな曲を1曲だけ選んで、徹底的に練習し …

「イケてないデモ音源」の作り方?

以前、プロへの突破口『デモ音源の渡し方?』という記事を書きました。 プロになりた …

いわゆる「事務所」ってなにしてくれるの?

ミュージシャン志望の若者たちと話していると、 「事務所」ということばが頻繁に登場 …

「そこにいること」の大切さを語りすぎることは、たぶんない。

長年、音楽の仕事をしていると、 「そこにいること」の大切さが、しみじみわかります …