けなし上手 vs. 誉め上手
「MISUMIは音痴だからさぁ。」
「ほら、あんたって、お勉強はできるけど人間的にはバカじゃない?」
アドバイスにかこつけて、
他人をけなすことにスリルを覚えるタイプの人がいます。
さんざん人のことをこき下ろしたあげくに、
「ごめんね。あたしって正直だからさ。
でもさ、やっぱり本当のこと、知っといた方がいいじゃない?」
こういうタイプが厄介なのは、
本人はいたって親切心で言っているつもりのところです。
もうおわかりと思いますが、
こうしたことばはある種のハラスメント以上のなにものでもない。
ときどき、自分のこどもにこの類のことばを言ってしまう親御さんもいるようです。
「こどもの頃、母に、
お前は人前で歌うと恥をかくから歌うなと言われました。」
「おまえは気量が悪いんだから、勉強くらいがんばれと言われて。。。」
親御さんとしてはこどもが将来困らないためのアドバイスのつもりかもしれませんが、こどもにとっては呪いのことばのようなものですね。
さて、一方で、なんでもかんでも誉める人もいます。
出来が悪いパフォーマンスをして落ち込んでいるときに、
「いやいや、いい声だよ〜。うらやましいねぇ〜。」
「えぇ〜。今の、なにが悪いの?完璧じゃな〜い!?」
と、やたらと明るく盛り上げてこられると、
もちろん、けなされるほど気分を害するわけではありませんが、
わかってないんだなぁとがっかりすることしばしば。
そういう人と一緒にいて、いい気になっていたのでは、
人は伸びません。
持つべきものは、けなし上手、誉め上手な友達。
「磨けばキレイなのに、なんでそんなにかまわないの?」
といわれるのと、
「君はブスだもんね。」といわれるのとでは、
同じ「イケてない」と言われるのでも雲泥の差です。
冒頭のことばにしても、
「MISUMIはピッチが悪いから、もっとがんばらなくちゃ」
だったり、
「頭はいいんだから、もっと世の中のこと勉強しなくちゃね。」
と言われれば、こちらのために言ってくれたと感謝できます。
「誉め」も同じです。
この人はちゃんと見てくれている。
悪いところも見た上で自分を評価してくれていると思える人に、
誉められたときは、本当に嬉しいものですし、
もちろん、伸びるきっかけになるでしょう。
けなし上手、誉め上手な友やメンターを持つこと。
自分自身がアドバイスするときも、心に刻んでおきたいことです。
関連記事
-
-
「自分の感性をリセットする」
一昨日の『The ワークショップ Show』を振り返って、 今日は自分自身のこと …
-
-
「もっと遊べ!」という謎のワード
「MISUMIちゃんは、もっと遊ばなくっちゃ。」 来る日も来る日も歌のことばかり …
-
-
ティーンエイジャーという名の憂鬱
プライベートレッスンでは、事務所さんやレコード会社さんから、活躍中のアーティスト …
-
-
「憧れのあの人は持っているのに、私は持っていないものリスト」
音楽に目覚め、 「いつかビートルズになる!」と頭の悪いことを真剣に夢見ていた中学 …
-
-
旅の準備がさくさく進む「持ち物リスト」
「週末から『びぃた(旅)』なんだよね」 「オレなんか、8月は10日間『出っぱなし …
-
-
時代が変わって、「歌が好き」という人たちの思いは、 どれだけ変わったのだろう。
「困ったことがあったら本屋へ行け。 自分が困っていることは、他の人も同じように困 …
-
-
人は「エネルギー」なのだ。
昨日、70日ぶりに、 レッスン室にクライアントさんをお招きしました。 10週間。 …
-
-
誰に話しても「ウソぉ〜」と言われるOnline映像制作秘話②
まだセミアマぐらいだった頃、 映像系音楽プロデューサーの アシスタントをしていま …
-
-
落ちるときにはとことん落ちる
身も心も、奈落の底まで落ちるような感覚を経験したことのないという人は、 世の中に …
-
-
妄想、体験、疑似体験
「芸の肥やし」ということばもありますが、 さまざまな経験を積むほどに、その人の芸 …

