大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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わかってないのは、そいつの方じゃないのか?

      2017/01/14

「自分のこと、めっちゃ美人だと勘違いしてる、ぶっさいくな女っているよね?
 
あんまりにも本人の勘違いがはなはだしいんで、まわりの人まで、
(あれ?もしかして、こいつ、ホントは美人なの?)と勘違いしはじめる。
 
やがて、集団催眠効果というやつで、
その子はホントに「美人」ということになってっちゃう。
 
あまりにもみんなが「美人だ」って言うもんで、
 
(ん?ぶっさいくに見える自分の感性がおかしい?)って、
 
まじまじと観察するうちに、今度は単純接触効果で、
次第に自分までその子がキレイに見えてくる・・・
 

新しいタイプの「美人」って、そうやってつくられていくわけなのよね。」

 

いやいや、しょっぱなから、
誰かの悪口を言っているわけではありません。

自分のルックスや才能に自信が持てなかった時代、
自分で自分を奮いたたせたことばです。

 

そもそも、美しさとか、素晴らしさとか、かっこよさとか。
誰かが有能だとか、誰かが魅力的だとか。
 
そんな「価値」や「基準」なんて、
事ほどさように、曖昧かつ、ファジーなもの。
 

だから、誰かになんか言われたくらいで、
誰かに自分の存在を無視されたくらいで、
誰かに評価してもらえなかったくらいで、
 
いちいち、「あたしなんか、どーせ」とかって、
面倒くさいこと考えて、くよくよするのやめよーぜ、と。

 

「誰かに評価されないのは、自分がダメだからだ。」
 

そんな想いがプラスに働いて、
行動のエネルギーに昇華されればいいのですが、
多くの場合、逆方向に向かいます。
 
自己嫌悪。挫折。焦燥。。。

 

あと少し、心の強さがあったら、
もっともっと才能を開花させられたのにと、
後悔している大人がどれだけ多いことか。

 

さて。
冒頭のエピソードをもう一度考えてみましょう。

 

自分が人に評価される、されないは、実力のせいではないのです。
 
そもそも基準なんかないんだから、
ものの価値なんか、日々揺れ動いているのだから、

 

誰かがつけるランクなんて、ごく個人的なものでしかない。

 

評価されないのは、自分のすごさが伝わっていないから。

 

 

だから、落ち込んでいる暇があったら、
自分自身を過不足なく相手に伝えるために、
どうしたらいいかと、頭の皮が痛くなるまで考える。

 

もしも、本当の自分を表現しきれていないと感じるなら、
100%表現するには、どうしたらいいか。
何が足りないのか、徹底的に考え、分析し、行動する。

 

そもそも、間違った相手にアピールしていないか。

わかってないのは、そいつのほうじゃないのか。

そんな風に考え、可能な限り、たくさんの人と接触してみる。

 

そうやって、自分を磨いていくのが、正しい。
結局、思いきり勘違いし、
表現し続けたものだけが、勝つのです。

 

まだまだ勝負はこれからですよ。あたしたち。

52213078 - jealousy and betrayal concept. abandoned jelous girl watching on happy hugging couple. triangle relationship.

 - Life, 夢を叶える

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